大分高専、全国ディープラーニングコンテストに出場へ 高さを自動調整するAI枕を制作【大分県】

「全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト」に出場する大分高専のメンバー=大分市の大分高専
大分高専生が開発した高さを自動で調整するAI枕「FAIP」

 【大分】大分市牧の大分工業高等専門学校の情報工学科4年の4人が、高専生による事業創出コンテスト「第5回全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト2024(DCON2024)」(10、11日)に出場する。31高専の71チームからエントリーがあり、本選に出場する11チームに選ばれた。大分高専からの出場は初めて。4人は「アイデアには自信がある。初優勝を果たしたい」と意気込んでいる。

 同コンテストは、ものづくりの技術と大量のデータから学習し特徴を発見するディープラーニング(深層学習)を活用した機器やアプリなどを実際に制作し、事業性をプレゼンで競う。各チームには企業からそれぞれメンターと呼ばれる指導者がつき、助言を受けながら事業プランを練り上げいく。本選ではオンラインで5分間のプレゼンをし、優勝を決める。

 大分高専は昨年11月から、佐藤光河さん(18)、瀬山大貴さん(18)、上平真之介さん(18)、平川晴己さん(18)が睡眠不足の解消や睡眠の質の改善を目指し、高さを自動で調整するAI枕「FAIP(フェイプ)」の制作に着手した。

 フェイプは使用者の頭の位置や重さのデータを学習することで、自動で最適な枕の高さに調整。六つのエアバッグで空気量を増減し、柔軟に角度と位置を調整することができる。リーダーの佐藤さんは「静音化などの課題はあるが、プレゼンでうまく良さを伝えられたら」と張り切る。

 4月下旬には、同校のメンターであるデジタルパートナー事業などを行うフラー(新潟県)の渋谷修太代表取締役会長(35)が訪れ、最終的なアドバイスをした。渋谷さんは「高専生らしいアイデア。製品化までうまく見据えることができており、ソフトウエアとハードウエアがうまく組み合わさっている」と評価した。

© 有限会社大分合同新聞社