理検ドクター 武田さん認定 茨城県内初、夢は惑星資源研究 竜ケ崎一高付属中1年

理検ドクターに認定された武田大空さん=つくば市下岩崎

理科検定2級以上の複数検定に合格し、理科技能が一定の水準に達したことを証明する「理検ドクター」に、茨城県立竜ケ崎一高付属中1年、武田大空さん(12)が、同県内で初めて認定された。今年3月に小学6年で高校基礎レベルの理検地学2級に合格。昨年に英検1級と理検物理3級にも合格しており、全国33人目の登録者となった。将来の夢は国際機関での勤務。「有人宇宙飛行分野で他の惑星の資源採掘などを研究したい」と語る。

理検ドクターは日本理科検定協会(同県つくば市)が2018年から認定している。理検2級以上の複数合格者か、理検2級以上と英検などの他分野検定の2級以上を取得している合格者などを認定する。

武田さんが理系分野に興味を持ったきっかけは、クリストファー・ノーラン監督の映画「インターステラー」を鑑賞したことだ。宇宙を舞台にした探索が、ブラックホールや時空のトンネル「ワームホール」の理論を取り入れて描かれている。武田さんは「映像もきれいだし、面白いなと思った」と振り返る。「宇宙の鉱石や燃料など採掘した資源を分配したら、戦争や紛争をなくせるかもしれない」と考えたという。

中学受験と並行して地学や物理を勉強しようと、中学や高校の範囲を先取りして学べる塾に入った。理検地学2級は高校の地学基礎や問題集などで勉強して臨んだ。「記述式なので難しかった」が見事に合格。結果を4月上旬に受け取り「一件落着。安心した」と笑顔を見せる。

今後、通訳案内士や数検1級などの幅広い取得を目標に掲げる。「英語が使えるので、もっと活用するためにも歴史と地理も勉強したい」と意欲を見せた。

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