アミューズ初ボーイズオーディション『NO MORE FILTER』グランプリは20歳の黄兆銘 鈴木仁ら駆けつけた最終審査レポ

2023年10月よりスタートしたアミューズによるボーイズオーディション『NO MORE FILTER』最終審査会が、5月6日に大手町三井ホールで行われた。同オーディションは、アミューズ初となる“ボーイズオーディション”。そして、応募者約8000人の頂点に立ったのは東京都出身の20歳、黄兆銘(こう よしあき)だ。参加者たちが特技やトークで存分に自身をアピールしていた審査会の様子をレポートする。

審査会がスタートするとまずは、オーディションのメインビジュアルを務めたプレゼンター、鈴木仁、細田佳央太、新原泰佑、本島純政が登壇。「自信を持ってステージに立って、自分の魅力を最大限発揮してください」(鈴木)、「どうか皆さんが過ごすこれからの時間が楽しいことになることを願っています」(細田)、「今日というこの一瞬にすべてを懸けて頑張ってください」(新原)、「ここまで頑張ってきた努力を審査員の方は見てくださると思うので全力で頑張ってください」(本島)と、それぞれエールを送っていく。そして、4人で開幕宣言をすると参加者たちの紹介ムービーへ。そしていよいよファイナリスト8名がステージ上に登場した。

ひとりずつ初々しくもしっかりした挨拶をすると、自身の特技を披露するアピールタイムへ。エントリーNO.1の西浦心乃助はリフティングとトランプを使ったマジック、エントリーNO.2の黄兆銘はロシア語での自己紹介と「ルパン三世のテーマ」のトランペット演奏を披露。黄はマレーシア人の父とロシア人の母を持ち、母親とは今でもロシア語で会話をしているそう。流暢なロシア語を披露し、グローバルな一面を見せていた。エントリーNO.3の鈴木太士は得意のヘディングリフティングやサーキットトレーニング、エントリーNO.4の桒山世成はカンザキイオリ「進化劇」の弾き語りを披露。太士は「ミュージック、スタート!」と掛け声をかけるも音楽がかからないというハプニングに見舞われていたが、「何回でもやりますよ!」とガッツを見せて逆に自身をアピールしていた。エントリーNO.5の鈴木康正は歌唱と早着替え、エントリーNO.6の橋本和太琉は一人芝居を披露。ふたりとも個性溢れるアピールで、会場からは和やかな笑い声が上がっていた。エントリーNO.7の野口築は歌唱、エントリーNO.8の金山仁はギターの弾き語りで自信をアピール。ともに美しい歌声を会場に響かせた。

続いては、より素の自分を見せるためのトークブロックへ。西浦、黄、太士、桒山の前半チーム、康正、橋本、野口、金山の後半チームに分かれて、それぞれのプロフィールから出題されるクイズに挑戦し、思い思いに話を展開していく。ワイワイと話していくなかで、アピールタイム以上にファイナリストたちの素顔が見えていた。

最後はラストスピーチでそれぞれ思いを伝えていく。「僕は11年間サッカーしかしてこなかったので、将来の目標や夢が定まっていないんですけど、一つひとつのこと、目の前の出来事に取り組んでいけたらなと思います」(西浦)、「はじめはモデルになりたいと思っていましたが、合宿を通して歌、ダンス、芝居にも興味を持ちました。目標は誰かの憧れの存在になることです」(黄)、「モットーは『何事にも全力』。日本から世界で活躍するモデルになりたいです」(太士)、「自分が好きな小説が実写化された時にキャスティングされることが夢で、仮面ライダーになることが目標です。周りの方々と話して、自分の可能性を模索していきたいと思います」(桒山)、「大谷翔平が野球で二刀流なら、鈴木康正は俳優と音楽の二刀流を実現します。努力を惜しまず、謙虚に、何より自分が楽しめる俳優になります」(鈴木康正)、「長崎県出身なので、アミューズに入ったら仲里依紗さん、福山雅治さんと『長崎ランタンフェスティバル』に出たいです。そして野村周平さんとスケボーがしたいです。僕を見ていただいてありがとうございました」(橋本)、「この経験は自分の人生のなかでも大きな出来事で、ターニングポイントになると思っています。悔いのないようこれから先も活躍していきたいと思います」(野口)、「俳優、歌手になるために必要なものを身につけていきます。歌声に自信をつけて人を感動させられる曲を作りたいです。自分自身と向き合って悩んで苦しんで、成長していきたいと思います」(金山)と、8人全員が自分の言葉で意気込みを語った。

いよいよ結果発表の時間へ。審査員特別賞は鈴木太士、準グランプリは西浦心乃助、そして黄兆銘がTHE KISS賞とグランプリのW受賞を果たした。受賞した感想を求められた黄は、まず「実感がわかなくてパニックです。ですが、このような素敵な賞をいただき、心の底から事務所に入って自分の夢を叶えたいと思ったのですごく嬉しいです」と率直に感想を語る。さらに「皆さんの支えがあったからこそ、ここまで来ることができました。次は僕が皆さんに恩返しできるように頑張りたいと思います」と続ける。トークブロックで好きな食べ物を「お母さんのハンバーグ」と話していた黄。会場に来ていたという母へのメッセージを聞かれると、「お母さん、今日ハンバーグを作ってください!」とリクエスト。大きな拍手に包まれながらオーディションが終了した。

その後プレゼンターの4人と黄が登壇し、囲み取材を実施。グランプリを受賞した今の率直な気持ちを聞かれた黄は、「さっきと比べたらやっと実感したような気がします。先輩方の隣で緊張しているんですけど、優しく声をかけてくれてとても嬉しいです」とリラックスしたような笑顔を見せる。さらに「自分が出ている雑誌を見てみたいので、雑誌に載ることが夢」と183cmの長身を活かした目標を語ったり、「好きな芸能人は出川哲朗さん。人を幸せにする力があって、僕もこんな大人になりたいなって」と語ったりも。続けて楽しみなことを聞かれると「まだ視聴者側としているので、有名な俳優さんと共演できたらワクワクするなって思います」「共演したいのはここにいる先輩方です」と後輩力も発揮していた。

容姿端麗な黄だが、「(大学では)モテないです。怖いって言われます」「黒い服を着ることが多いので、第一印象はあまりよくない」のだそう。そして、優勝賞金300万円の使い道を問われると、「中学、高校、大学と学費を払ってくれた両親に全額渡そうと思います」と親孝行な一面を見せていた。

また、プレゼンターの4人も先輩としてアドバイス。「輝かしいこの姿をこの場で見れて嬉しい気持ちになりました。一緒に切磋琢磨していきたいなと思いました」(本島)、「我々みたいな若い世代、若手俳優がまたひとり増えたということで僕も負けていられないなと思いますし、ともに歩んでいけたらなと思います」(新原)、「多分これから(会場の)あそこらへんにいる大人の方が『ここからがスタートだよ』と言ってくれると思うので……今日はまずゆっくり休んでご家族とたくさん喜んでください。お疲れさまでした」(細田)、「僕が10年前にオーディションに出させてもらった時は賞をいただけなかったんですよ。輝かしい姿を見れるのは羨ましい。いいなあって思いながらも、仕事を一緒にしていくなかで役者だけじゃなくてモデル、歌、舞台、映像、いろんなことにチャレンジしてめげずに一緒に頑張っていけたらと思います」(鈴木)とエールを送っていた。最後に黄が、「本日はありがとうございました。今まで支えてくれた人たちがいたからこそ、ここまで来ることができたので、その人たち、そして新しくできるファンの方たちに恩返しできたらと思っています。全力で頑張りますのでどうか応援よろしくお願いいたします」と意気込みを語って、審査会に幕を下ろした。

(文=リアルサウンド編集部)

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