結婚して、夫婦で家計を管理するようになったけれど、どのような方法がよいのか悩んでいませんか?「夫婦で家計を見える化したい」「夫婦での家計管理をもっと手軽にしたい」と考える人におすすめなのが、夫婦で使える共通口座です。
夫婦で口座を共同管理すると、夫婦で目標を共有できたり、生活費を一元管理できたりします。
この記事では、夫婦が共通口座でお金を管理するメリットや、夫婦で口座を作るときの注意点について解説します。
この記事でわかること
- 夫婦が共通口座でお金を管理するメリット
- おすすめの共通口座の選び方
- 夫婦の共通口座開設におすすめの銀行
夫婦におすすめの【共通口座】とは
共通口座とは、家族やパートナー間で共有利用することを目的として開設する口座のことです。共通口座を作ることで、夫婦の家計管理がしやすくなります。
なお、原則1つの銀行で2つの口座を持てないため、すでに口座を持っている銀行とは別の銀行で共通口座を作らなければなりません。
夫婦の場合、共通口座を作ることで夫婦の生活費の一元管理や、夫婦間における貯金の「見える化」ができるようになります。
夫婦が共通口座でお金を管理するメリット
夫婦が共通口座を作ってお金を管理するメリットは、以下の通りです。
- 収支を見える化できる
- 生活費を一元管理できる
収支を見える化できる
夫婦それぞれが自分の口座でお金を管理していると、家計全体を把握しにくくなります。
しかし、共通口座を作って管理していれば、家計全体がどうなっているかが一目でわかります。教育資金や老後資金など夫婦共通の目標を作り、協力しながら家計管理ができるでしょう。
生活費を一元管理できる
住宅ローンやマイカーローンの返済は夫の口座から支払い、光熱費は妻の口座から支払うなど、各支出について夫婦それぞれの口座から支払っていると、家計全体の支出が見えにくくなります。
共通口座を作って、そこにお互いの収入の一定割合を生活費として入れ、すべての支払いをそこから引き落とされるようにしておけば、各支出が共通口座で一元管理できるようになります。
おすすめの共通口座の選び方
共通口座を設定する金融機関を選ぶときは、次のポイントを比較するとよいでしょう。
- 目的別口座を作れるか
- 振込手数料
- 自動入金・送金サービスがあるか
目的別口座を作れるか
同じ金融機関で複数の普通預金口座を持つことはできません。以前は可能でしたが、現在では「1人1口座」が原則です。
ただし、金融機関によっては複数の「目的別口座」を設定できるところがあります。名称は「目的別口座」「つかいわけ口座」など金融機関ごとに違いがありますが、用途はほぼ同じです。
例えば、教育資金を貯める目的の口座を作るなど、上手く活用しましょう。
振込手数料
共通口座で家計を一元管理するために、振り込み手数料がかかるのはもったいないです。
振込手数料は金融機関によって異なります。他行宛の振込手数料は以下の通りです。
- ゆうちょ銀行:220~880円
- 三井住友銀行:165~330円
- 住信SBIネット銀行:月1回無料、2回目以降77円
- イオン銀行:132円
- ソニー銀行:月1回無料、2回目以降110円
- 楽天銀行:月最大3回まで無料、以降145円
- GMOあおぞらネット銀行:月1回無料、2回目以降75円
共通口座を作るときは、振込手数料が無料、あるいは安い金融機関を選びましょう。
自動入金・送金サービスがあるか
自動入金サービスとは、他行口座から指定金額を引き落として、自動的に口座へ入金してくれるサービスです。自動送金サービスとは、他行口座へ指定金額を自動的に振り込んでくれるサービスです。他行から引き落とすか、他行へ振り込むかという違いはあるものの、いずれも複数の銀行間でお金を自動的に移動させるサービスといえます。
これらのサービスを設定しておけば、共通口座にお金を振り込み忘れてしまい、住宅ローンや光熱費などの引き落としができなかったなどのミスを防げます。
また、共通口座から貯金専用口座へ自動的に資金を移動させるようにして、意識せずともお金が貯まる仕組みを作ることもできます。
夫婦の共通口座開設におすすめの銀行
以下の金融機関について、自動入金・出金(振込)サービスや引き出し手数料、振込手数料など、共通口座を利用するうえで重要な情報について比較します。共通口座を検討している人はぜひ参考にしてください。
- ゆうちょ銀行
- 三井住友銀行
- 住信SBI銀行
- イオン銀行
- ソニー銀行
- 楽天銀行
- GMOあおぞらネット銀行
ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行は店舗数が多く、コンビニでも利用が可能なため、利便性の高さはトップクラスです。
ゆうちょ銀行は自動送金(自動振込)のみ対応しています。家賃や会費など、毎月同じ時期に一定額を送金(振込)したいときに便利です。自動入金サービスはありません。
三井住友銀行
三井住友銀行は、「かぞくのおさいふ」でVisaプリペイドカードが発行できます。生活費をチャージして買い物をすれば、支出や残高が自動的に記録されるため、家計管理に便利です。
また、三井住友銀行SMBCダイレクトの「普通預金口座の開設」より同じ支店で2つ目の口座開設することもできます。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行は、三井住友信託銀行とSBIホールディングスが共同出資して設立したネット銀行です。
住信SBIネット銀行の大きなメリットは、「目的別口座」を最大5つまで作ることができることです。結婚資金、老後資金、教育資金など口座に名前をつけて管理ができます。
また、住信SBIネット銀行では以下の2つを利用できます。
- 定額自動入金:自分名義の他行口座から自分名義の住信SBIネット銀行口座に毎月定額を入金できる
- 定額自動振込:自分名義の住信SBI銀行口座から、他人名義の銀行口座に自動的に定額を振り込む
イオン銀行
イオン銀行は引き出し手数料が無料で、他行宛の振込手数料が132円と比較的安いのが特徴です。
「代理人カード」が発行できるため、夫の名義で共通口座を開設して通常のキャッシュカードを保有し、妻が代理人カードを持つという使い方ができます。
ソニー銀行
ソニー銀行は「おまかせ入金サービス」という自動入金サービスが利用あります。共通口座に自動的に生活費を入金できることから、生活費の払い忘れを防ぐことができます。
楽天銀行
楽天銀行は、自動入金サービスと自動送金(振込)サービスが利用できます。
また楽天カードと併用することで、お得にポイント還元を受けられるメリットがあります。口座の残高や取引回数に応じてランクがアップし、最も高い「スーパーVIP」ならATM手数料が月7回まで無料、他行振込手数料が月3回まで無料になります。
GMOあおぞらネット銀行
GMOあおぞらネット銀行は自動入金サービス、自動送金サービスが利用できます。
また、最大10個の「つかいわけ口座」が持てるため、貯金、生活費、マイホームの頭金、老後費用など、多くの目的別口座が作れます。
夫婦で共通口座を作るときの注意点
夫婦で口座を作れば世帯の家計管理が便利になりますが、次のような注意点もあります。
- 目的に応じて口座を分ける
- お互いが自由に使えるお金を残しておく
目的に応じて口座を分ける
夫婦で口座を作るときは、老後資金用、教育資金用、住宅ローンの頭金など目的別に分けておくのがおすすめです。こうした費用を分けずに同じ口座で管理していると、それぞれの資金がいくら貯まったのかがわかりづらくなります。
前述の通り、金融機関によっては目的別口座を作れるところもあるので、そういった口座も活用するとよいでしょう。
お互いが自由に使えるお金を残しておく
夫婦の共通口座を作ったとしても、自分専用の口座に、お互い自由に使えるお金を残しておく方がよいでしょう。
夫婦間でのトラブルを防止するためにも、自由に使えるお金に関しては、お互いに口出しをしないなどルールを決めておくのがおすすめです。
まとめ
夫婦が共通口座を作ってお金を共同で管理すると、目標を共有できる、生活費が一元管理できるといったメリットがあります。
共通口座はお金を送金したり振り込んだりするため、入出金手数料がかからないもの、あるいは安いものを選びましょう。また自動入金サービスや自動送金(振込)サービスもあると、生活費の支払い忘れが防げます。複数の口座が作れるサービスも、目的別に口座が分けられるため、おすすめです。
夫婦でお金を管理する方法としては、アプリを使うのも有効です。詳しくは以下の記事も参考にしてください。
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