のん、キスマイ藤ヶ谷太輔と初共演! 「福田社長つながり」で見えた民放完全復帰の道筋

俳優でアーティストの「のん」が、今冬に動画配信サービス「DMM TV」で配信される主演ドラマ『幸せカナコの殺し屋生活』でKis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔と初共演することが決定した。のんはSTARTO ENTERTAINMENTの代表取締役CEO・福田淳氏が手がけるコンサルティング会社「スピーディ」と契約しており、福田氏つながりで「旧ジャニーズ御用達になり、地上波に完全復帰する」という道筋が開けるのではと期待を集めている。

のんと藤ヶ谷が初共演する『幸せカナコの殺し屋生活』は、若林稔弥氏による同名の4コマ漫画の実写化。パワハラが原因でブラック企業を退職した主人公のカナコ(のん)が待遇のいい殺し屋に転職し、ためらいながらも隠れた才能を発揮して、スゴ腕の殺し屋に成長していくコメディだ。ターゲットは巨大犯罪組織などではなく、パワハラ上司、悪質クレーマー、嫁をいびる姑といった身近な「不条理」で、カナコがサクッと解決(暗殺)していく。藤ヶ谷は、不愛想ながらカナコを心配して見守っている相棒の桜井を演じる。

のんといえば、2013年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』のヒロイン役(当時は能年玲奈名義)で大ブレイクしたが、2015年に当時所属していた大手事務所「レプロエンタテインメント」との間で独立トラブルが発生し、一時休業状態になった。2016年に独立して活動を再開させたが、本名の能年玲奈から「のん」への改名を余儀なくされ、地上波からは締め出されてしまった。2020年ごろからNHKへの出演は再開されたが、現在も民放の番組からはほぼ姿を消したままだ。

しかし、ジャニーズ性加害問題による業界の「忖度廃止」ムードを受け、最近は各所で「のんが本名を使えなくなり、テレビ局からも起用されなくなったのはおかしい」という声が高まってきていた。奇しくも、のんは独立後にスピーディとエージェント契約を結び、福田氏のサポートによって「忖度」の及ばない映画やCM、地方自治体の仕事を増やしたという経緯がある。

恩人の福田氏が旧ジャニーズからマネジメント業務を引き継いだSTARTO社の代表に就任した縁もあり、今回のドラマで独立後初となる旧ジャニーズタレントとの共演が実現するようだ。

STARTO社のタレントは性加害問題の影響を受けてCM契約が激減するなどしているが、いまだにドラマにおいてはテレビ各局が重宝している。もし今回の『幸せカナコの殺し屋生活』が成功すれば、のんが「旧ジャニーズ御用達」の俳優となり、民放での完全復活が期待できるとの見方が強まっているようだ。

業界内では、レプロは数年前からタレントの退所が相次ぎ、以前に比べると勢いが落ちているとの指摘もある。テレビ各局が旧ジャニーズへの忖度を廃止したことで、STARTO社のタレントと退所者や他事務所のボーイズグループの共演が可能になるなどの変化が生まれているが、のんの民放完全復帰が近いうちに実現するのか注目だ。

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