中国との協力・交流の深化続く インドネシアの駐中国大使

中国との協力・交流の深化続く インドネシアの駐中国大使

インドネシアの首都ジャカルタで新華社の単独取材に応えるジャハリ・オラトマング駐中国大使夫妻。(4月17日撮影、ジャカルタ=新華社記者/孫磊)

 【新華社ジャカルタ5月7日】インドネシアのジャハリ・オラトマング駐中国大使はこのほど、インドネシアの首都ジャカルタで新華社の単独取材に応え、インドネシアと中国の関係は良好で、両国間の協力は分野が広く、大きな潜在力があるとし、両国間の協力と交流は今後も深化を続けるとの見通しを示した。

 同氏は中国からの投資がきわめて多く、非常に重要だと強調し、「両国政府は今後、インフラや鉱業、農林漁業、デジタル経済、グリーン(環境配慮型)経済、衛生などの分野で全方位的な協力を展開する。新首都『ヌサンタラ』の建設も当然含まれる」と述べた。

 二酸化炭素(CO2)排出削減に関する約束を履行するため、インドネシア政府は電気自動車(EV)の産業生態系構築を望んでおり、すでに上汽通用五菱汽車、奇瑞汽車、比亜迪(BYD)など中国の自動車メーカーとEVをめぐる協力関係を確立したと明かした。

 同氏は中国のように全面的な貧困脱却を実現することも望んでいると強調した。インドネシア政府は中国の末端行政組織の統治能力と農村経済の形成を学び、最終的に国内の村民を貧困から脱却させるため、村長で構成される視察団を何度も中国に派遣していると説明した。

 中国との民間交流は非常に重要だとの認識を示した。教育分野における両国間協力は絶えず深化し、中国の大学との間で協力関係を確立するインドネシアの大学が増えつつあり、互いの国に留学する両国の学生が増加しているほか、両国の首脳も職業教育や研修に関する協力をたびたび議論していると強調した。

 中国の消費者のインドネシア製品への関心も高まり続けており、商品(コモディティー)のほか、コーヒーやツバメの巣、果物などの中国への輸出が増え続けていると明かした。同氏は5%とする中国の今年の経済成長率目標値の達成に非常に楽観視しており、両国の協力は潜在力をさらに引き出すことができるとの見方を示した。

 地域間協力については、東南アジア諸国連合(ASEAN)の大多数が発展途上国だとし、インドネシアとASEANは引き続き中国との協力を強め、地域の経済発展と平和・安定に寄与していくとした。

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