「音喜多はイエス・キリスト」維新の頭脳・浅田均参院議員が語る政党の世代交代論 選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2024年4月13日に公開された動画のテーマは「維新、世代交代から2年!重鎮は執行部をどう見ている?」

2021年に党幹部に若手を採用した日本維新の会。大阪維新の会の結党から参加し、「維新の頭脳」と呼ばれる日本維新の会・浅田均参議院議員に、社会学者でMC初登場の、西田亮介氏が切り込みます。

【このトピックのポイント】
・党3役の大幅な世代交代、どう評価する?
・新・党3役に共通する「維新らしさ」
・柳ヶ瀬・音喜多・藤田……それぞれが受け継ぐ「維新のDNA」

浅田氏のプロフィールは以下の通りです。

浅田均氏は大阪府の出身。京都大学文学部哲学科を卒業後、スタンフォード大学の大学院修士課程を修了。NHK職員、経済協力開発機構(OECD)職員を経て1999年に大阪府議会議員選挙に立候補、初当選を果たしました。

「世の中がどうなっているのかを極めたい。わからないことをほっとかず、なんとかわかりたいと思うタイプ」と語る浅田氏は、哲学を学べば世の中のことがわかるのではないかと、哲学の道を志したと語ります。

実際の哲学科は「理屈ばかり、本を読むことが多い世界」で、現実とは何だ、どう動いているかに興味を持ち、ジャーナリズムを目指した浅田氏。

大学院、OECDで海外経験も豊富な浅田氏が政治へ転身したきっかけは、父親の浅田貢氏(元大阪府議)からの1本の電話だったそうです。

浅田均氏「ありていに言うと父親に騙されて。パリにいた自分にブラジルから電話があって。『俺は明日にでも死ぬ、喉頭がんで声が出ない』と、泣くような声で」

こうして入った政治の道を「志したとかいう高貴なものではなく、不承不承」と淡々と語る浅田氏ですが、「父親の後を継いで府議会議員になったところ、結構面白かった」ため、現在に至るとお話しされました。

今回は以下の質問からいくつかピックアップして浅田氏に回答していただきました。

党三役が40代に 大胆な維新の世代交代、その理由は

さて、選挙ドットコムちゃんねる恒例の、質問タイムが始まります。

ゲストに箱にあるボールを引いて質問を選んでもらい、その場で答えていただくのですが……

MC西田亮介「先生は箱の中の球の配置を記憶されていたので……(と改めて箱を振り始める)」

浅田氏「あっ、やーらしいなぁ……(箱を振った回数を数えながら首を傾げ)これが1です」

ということで、浅田氏の狙い通りの質問になります。

2021年、党三役がすべて40代となる大幅な世代交代を果たした日本維新の会。政調会長も、浅田氏から音喜多駿参院議員に交代しました。

MC西田「政治の世界、代替わりが失敗することも多いですが……」

浅田氏はきっぱりと「うまくいってると思います」と言い切ります。

浅田氏「(維新の会は)政党としては、いちばん新しくて若い。若い、新しいということを売りにできる中身にしていかないといけない」

普通の政党では、一般的に3〜4期務めないと党の役職に就けません。維新の会では「職が人を作る」と、若手のうちに経験を積ませる方針を採用したそうです。

また浅田氏は、「後から来た人が先にいるメンバーの価値観に合わせてしまうことがある」と、変革の気概が薄れることを懸念した結果の交代だとも語ります。

浅田氏「(交代した結果)若さ故の特権ていうのかな、部分は最大限生きていると思ってます」

「理屈ではそうはいっても、ずっと続けたいという欲が湧いてくるのでは?」というMC西田亮介の問いに、結党以来、政調会長を務め「いちばん長かった」と振り返る浅田氏は、

浅田氏「だから代わる必要があるし、代わったほうがいいなと思っていました」

と淡々と答えました。

「お前は維新や」維新のDNAを継ぐ者の特徴とは

とはいえ、維新の世代交代は、単なる若返りだけで行われただけではなさそうです。

浅田氏「音喜多さんはパッと見て、いろいろ話してね、『お前は維新や』と。お前は維新やという議員が、何人かいてるんです」

浅田氏は音喜多氏らに見る「維新らしさ」を次のように特徴づけます。

・「とらわれがない、先入観がまったくない」柔軟性
「いろんな提案をするだけでなく、その提案を僕にやらせてください」という言行一致
「これをやってみたい。やらせてください」の実行力
「ダメなら諦めるし、よかったら発展させる」チャレンジ精神

MC西田は、日本の政治界の高年齢化に触れ、「(維新の)今回の若返りは意味がある」と評価します。

MC西田「音喜多、藤田、柳ケ瀬氏……(浅田氏たち、前執行部とは)30年の時間がある。いま要職を務めていると、この経験を投資して、回収できる。日本の政治では珍しい」

浅田氏も「完全に隠遁生活に入っているわけではない」と、自身の知識やノウハウなど「伝達できるものは、すべからく若い人に伝えておく必要がある。そういう付き合いはする」と応えます。

MC西田「院政にはなってないですか」

浅田氏「院政なんて、こいつら聞けへんもん(爆笑)」

維新の創設から、さまざまな合流、分離といった歴史を見てきた重鎮の世代が、若手を支える形になった現在は心強いだろうと水を向けるMC西田。

浅田氏は、維新の形を伊勢神宮の式年遷宮にたとえます。

浅田氏「維新の名前も理念も政策も残るけど、人はみんな20年で入れ替わる政党になったらいいなと思って」

柳ヶ瀬・音喜多……第2世代は維新の関東進出時の開拓者

浅田氏は、柳ヶ瀬裕文参院議員(党総務会長)に着目します。

浅田氏は、柳ヶ瀬氏を「都議会で維新がひとりの時から旗を振って頑張ってきた。そういう意味では高く評価している」とコメントします。

若手の中でも唯一、橋下代表の時代に議論した経験のある柳ヶ瀬氏。浅田氏は柳ヶ瀬氏に、党の創生期の熱量を次世代に伝え、世代をつなぐまとめ役としての役割を期待していると語ります。

大阪のローカルパーティ(地域政党)から出発した維新の会。「そこにある危機をどう解決するかということに傾注する。思想的には右も左も寛大」な立場だと浅田氏は解説します。

その維新が東京に進出した際に組んだのが、石原慎太郎氏が率いる太陽の党でした。そのことで、関東で維新の会の初期を支えた柳ヶ瀬氏や音喜多氏が苦労しただろうと、当時を振り返ります。

浅田氏「石原さんグループに委ねてしまったおかげで、維新って右翼グループちゃう?っていう印象を朋友の上山信一氏(公共政策学者・慶應義塾大学名誉教授)にもたれてしまった」

浅田氏「(維新が)危ない団体ではないかという疑いの中にあっても、柳ヶ瀬君はひとり維新の旗をもって、改革を志向する現実的な政党ですということを訴え続けてくれましたからね」

MC西田が「(柳ヶ瀬氏と比べて)ちょっと軽い」と評する音喜多氏も、維新のDNAをきちんと持っていると浅田氏は主張します。

浅田氏「お前が維新やというのは大喜多。軽いというのは、こいつ(体重が)50キロくらいだしちびっこいから。持ったらごっつい重かったな、イエスキリストみたいやなという印象を持たれるはず(※)」

※芥川龍之介『きりしとほろ上人伝』。最高の権力者に仕えることを求め、イエス・キリストに出会った聖人クリストフォルスの生涯を翻案した小説

MC西田「我々の知ってる音喜多先生とちょっと違う(遠い目)……」

浅田氏は、藤田氏に対しても「橋下さん的な合理主義は、藤田君が受け継いでいる」と、信頼を寄せます。

世代交代した維新の会。維新政治塾の運営に携わる重鎮の目には、新旧世代の交流による相互作用が見えているようです。

動画本編はこちら!

浅田氏、軽妙な「大阪ジョーク」を交えながら若手執行部を語ります!

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