大型連休に2024年県内で初めてのクマの人身被害が発生 対策の基本は「音を出すこと」 秋田

秋田朝日放送

大型連休真っ只中の4日秋田県内では2024年初めてクマによるけが人が出ました。「出会い頭」での発生が多いクマの被害からどのようにして身を守るべきか。外での活動が増えるこれからの時期の対策を探ります。

4日の正午前鹿角市十和田山根の汁毛川(しるけがわ)で渓流釣りをしていた井川町の30代の男性がクマに襲われました。男性は頭や肩などを噛まれるなどしました。

襲われたのは田んぼや川がある集落の外れでした。クマによる被害は大半が出会い頭に起きるとして秋田県は対策の基本は「音を出すこと」だと話します。

秋田県自然保護課 千葉崇課長:「渓流、川のそばとなると川の音でクマにとっても人間にとっても音が聞こえづらい状況になる。人の存在をアピールする音を大きく鳴らすとかそういうことが必要になるかと思う」

今回のように釣りをするとなれば大きな音を出すのは避けたいところですが、事故に遭わないことを最優先に考えてほしいと注意を呼びかけます。

秋田県自然保護課 千葉崇課長:「これから農作業も活発化してくると思うので、畑、田んぼが山や藪の近くにある場合はもしかするとクマが近くにいるかもしれないので注意して頂きたい」

秋田県警のまとめによりますと、2024年これまでのクマの目撃件数は146件と前の年と比べて大幅に増えていて、住宅地に近い場所での目撃も相次いでいます。

県は2023年に人里で大量出没したクマのうち一定数が山に戻らず居座っているおそれがあるとしたうえで、2024年は同じ個体が繰り返し目撃されていてそれが件数の大幅増加につながっているとみています。そのため人里にいる頭数はそれほど多くないと考えられます。

秋田県自然保護課 千葉崇課長:「人里に出てきたクマを数多く捕獲していることもあるので昨年度程の人里周辺での出没は多くはないと考えている。今年度も集落周辺にまだクマがいるということも十分に考えられるのでその点は注意が必要かと思う」

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