能登半島地震で被害を受けた観光地への国の支援策「北陸応援割」がきょうから再開されました。
その中でほとんどの旅館が休業となっている七尾市の和倉温泉を取材しました。
大野裕輝 記者:
「七尾市の和倉温泉です。地震の爪痕が大きく残るこの場所ではきょうも人の姿がほとんどありません」
和倉温泉旅館協同組合に加盟する21の旅館・ホテルで、一般客を受け入れているのはわずか1軒。
それがこちらの旅館「花ごよみ」です。こちらでも北陸応援割を利用した予約の電話がかかっていました。
きょうから7月31日まで最大2万円が割り引かれる北陸応援割。旅館では先月26日に一般客の受付を再開したばかりですが、すでに予約の電話が鳴りやまないといいます。
花ごよみ・北村 金次 社長:
「これで(予算)使い切りました」
予約の台帳を見せてもらうと5月以降は名前がびっしり。来月までほぼ満室となりました。
花ごよみ・北村 金次 社長:
「和倉温泉で(一般客の受け入れは)私の旅館だけですので、何とも心苦しい立場なんですけど、行政の力は大きいので助かっております。希望がわきました。開業できなくて、もう辞めようかなと思った時もありましたから」
ただ、和倉温泉ではほとんどの旅館やホテルで再開の目処が立っていません。
花ごよみ 北村 金次 社長:
「石川県全体で考えると、加賀温泉の方も潤ってますからいいですけど、やはり能登は置き去りになってしまってますから4、5年後になるかもしれないけど、忘れずにその時に「復興割」を再開してほしい」
県では能登に特化した旅行割の実施に向け、観光庁との調整をしていきたいとしています。