大貫妙子が“教授”の愛したスタジオへ。鈴井貴之に坂本龍一の思い出を語る

NHK総合で5月10日に放送される「北海道道」(午後7:30、北海道ローカル)は「“教授”の愛したスタジオ」と題しておくる。故・坂本龍一さんが愛した北海道・札幌のレコーディングスタジオを、大貫妙子が再訪。MCの鈴井貴之らに、坂本との思い出を語る。

“教授”こと坂本さんが亡くなって1年。札幌の自然豊かな森に、彼が愛した1軒の音楽スタジオ・芸森スタジオがある。30年以上の長きにわたり、共に音楽を作ってきた坂本さんと大貫。2010年、2人だけでピアノと歌のみのアルバムを作ることになり、札幌の森の中にある芸森スタジオを訪れた。ここで寝食を共にしながらレコーディングした約10日間の経験は、特別なものだったという。

「坂本さんは自分のパートを録り終えると、ハンモックで昼寝をして、すごくリラックスしていました」と語る大貫もまた、このスタジオで静かに流れる時間をこよなく愛し、その後も足しげく訪れている。番組では、坂本と作ったアルバム「UTAU」から「夏色の服」を披露する。

実は、芸森スタジオの創設には、あのビートルズのプロデューサーで知られるジョージ・マーティンが深く関わっていた。「リラックスできる環境が、いい音楽を生む」──。そう信じてやまないジョージが、カリブ海の次に選んだのは、なんと北海道・札幌の地。当時は1990年代。“CDバブル”と言われた狂騒の時代に、あえてゆとりを大切にする思想を形にしたのが、芸森スタジオだったのだ。

番組では、ヒット曲「Subtitle」をここで作詞・作曲したOfficial髭男dism・藤原聡と、アルバム「LOVE」をここで録音した菅田将暉やバンドメンバーのタイヘイ、越智俊介にも話を聞く。スタジオに受け継がれる思想が、ジョージ、坂本、大貫を経て、若手アーティストにまで届いていることを伝える。

なお、「北海道道」は、NHKプラスで放送後1週間配信を予定。

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