みちのくの小京都「角館」に多くの観光客 コロナ禍前に近いにぎわいに 秋田・仙北市

ゴールデンウィーク(GW)期間中、「桜まつり」が開かれた秋田県仙北市角館町は、桜の見頃は過ぎていたものの、多くの観光客でにぎわった。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行されて1年。かつてのにぎわいを取り戻しつつあるようだ。

GW最終日の6日。桜の名所として知られる仙北市角館町の武家屋敷通りは、桜の見頃こそ過ぎていたものの、県の内外から多くの人が訪れていた。

「武家屋敷の町並みがすてきで良い」「新緑がすごくきれい」などと話す観光客。

仙北市によると、角館の桜まつり期間中、4月末までに約67万9000人が訪れた。

新型コロナが5類に移行されてから1年。GWと桜の時期が重ならなかったため、感染拡大前のにぎわいとまではいかなかったが、多くの観光客が散策を楽しんでいた。

「いってきます」と街へ駆け出す人力車。角館人力社の菊地直矢さんは、観光客を人力車に乗せて街を案内する。

角館人力社・菊地直矢さん:
「GW前半は、ある程度観光客がいて、後半も頭2日まではにぎわっている感じがした」

この1年の間に、新型コロナの5類移行に加え、台湾の定期チャーター便が就航した。

菊地さんの人力車は、GWは多いときは1日に60組、桜まつりの期間は約100組が利用する日もあったという。

角館人力社・菊地直矢さん:
「観光客は戻ってはきている。ただ、昔と違って集中はしなくなってきていて、分散している印象」

菊地さんによると、全国の名所と桜の見頃が重なったため、これまでほど観光客が同じ時期に集中しなかった。

一方で「円安」が国内の観光地にはプラスに働いたようだ。

観光客は「5類移行後、旅行には行くようになった。日本人はまず日本を観光しても良いと思う」「海外には行けない、高過ぎて。いまのところ国内で済ます」「近くにもたくさん良い所があるので、逆にそういう所の良さを見つけるのも良いのかなと思う」と話していた。

角館人力社・菊地直矢さん:
「歴史あるまちは、歴史を知ることでこういう景色になったことが分かるので、ただ見るだけでなく、ぜひ人力車を利用してほしい」

© 秋田テレビ