「まじかっ…て思いました」飲食店も悲鳴 最大80%アップ オリーブオイルが高騰 気になる今後の見通しは

コロナ禍で始まった値上げラッシュが一旦落ち着きを見せる中、パスタやサラダなど、様々な料理に使われるオリーブオイルは、原料の不作などを理由に大幅な値上がりを見せています。

オリーブオイルは、今後、"高値"の油となってしまうのでしょうか。

たっぷりのオリーブオイルで具材を炒めパスタと絡めたら…
ニンニクの香りが食欲をそそるペペロンチーノの完成です。

土江諒 記者
「オリーブオイルと麺がよく絡んでます。このオリーブオイルに、ニンニクの香りとイカの旨味が染み込んでいて最高に美味しいです」

イタリア料理、そして家庭料理にも欠かせないオリーブオイルは、今、歴史的な値上がりを見せています。

マルイ安倍店 岸努 マネージャー
「以前、この商品がこの価格だったが値上がりして、約2倍になった商品もございますし」

鳥取県米子市内のスーパー。
中には、ここ数年で以前の倍の価格に値上がりした商品もあり、高価になった大容量のものはラインナップから外したといいます。

さらに、食用油のメーカー各社は家庭用製品で最大66%、業務用製品については最大80%、今月1日納品分からの値上げを発表。

このスーパーではまだ値上げに踏み切りませんが、仮に400グラム1500円の商品が66%値上りすると約2500円になる計算です。

マルイ安倍店 岸努 マネージャー
「5月1日の値上げは考えていません。これから先どうなるか不透明というところが、懸念されるところ」

こうした状況は飲食店でも。

トラットリア富の巣 富谷祐也 オーナー
「すごい値上がりするって体験したことないので、『まじかっ』て思いましたね」

この店で使う5リットルサイズは来月1日から1本9000円に。
これは一昨年の倍の価格で、平均で月に20本は使うため店にとって大きな痛手となります。

メーカー各社はこうした値上げの背景について、オリーブの主産地であるスペインで干ばつによってオリーブが大不作となっていることや、円安ユーロ高、海上輸送のコスト上昇などが理由であると発表しています。

日本とスペインに自社農園を持ち、オリーブオイルの輸入も行っている岡山県の会社に気になる今後の見通しを聞いてみると…

日本オリーブ 吉田靖弘さん
「2年続けての不作ってのは過去経験あまりなくて、どういう影響がでるか未知数、わからないところ。一旦高くなってしまったものが2年前のベースに戻るかっていうと、これは多分そうはならないだろうな。そこはもう悲観的に考えている」

こちらの飲食店でも、原材料の高騰でランチタイムの価格を200円上げたばかりでしたが…

トラットリア富の巣 富谷祐也 オーナー
「(オリーブオイルの価格が)これ以上上がるようだったら変えるかもしれないけど、今のところはまだこのままでいこうと思っています」

飲食店でも家庭でも、オリーブオイルの価格の行方に気をもむ日々がしばらく続きそうです。

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