柴犬あるある、興味ないボールはしれっと無視するとこ|連載「ここ掘れここ柴」vol.256

今週の「柴犬のここが好き」

投げられたボールを、"華麗に"無視するとこ。

ボーンボーンッ・・・
バウンドするボールの虚しさよ。
なんて華麗なスルーなの?

柴犬さんの横をバウンドしながら通り過ぎていくボール。
遠くに転がって行ってしまったボールを小走りで拾いに行くご主人の背中のちいささよ。

わかっているんです。
柴犬さんがボールを投げてくれと言ったわけではないですよね。
キャッチするからと約束したわけでもないですよね。
でも、ボール投げたらキャッチするかな?
追いかけて走るかな?って思うじゃないですか。

ボールを見もしないなんて思いますか?
一瞥もくれずに、ボールをやり過ごす姿は、なんだかもう見事なのです。

柴犬さんとボールが違う空間にあるかのような。
ここに時空の歪みがあるのかななんて妄想もできそうなくらいに。

こういうところがいいんですよね。
かわし方が実に見事で華麗なんです。
品があるのです。
さすがです。

今週のおまけ

こよみさんに限らずですが、柴犬さんって「フォトスポットでカメラ見ない」ですよね。

「わあ!桜が満開!
こよちゃん、ここで写真撮りたい。」

慌ててスマホを取り出し、「こよちゃん。こよみ。こよみさん・・・こよ。こよっ・・・こーよっ!!」
ほんの一瞬でも振り向いてくれないのです。
足にグッと力を入れて、前だけを見ているのです。
別に綺麗におすわりしてくれと頼んだわけではないし、少しこちらを見てくれたら嬉しいなあというだけなのに。

(絶対にそちらは向きません!!)
という意志を感じる後ろ姿。
これはもう華麗なスルーでもなんでもなくて、なんだったらちょっと意地悪ですよね。笑

本犬が嫌がることはしたくないですし、「おしりも可愛いからこれはこれでいいもんね。」と負け惜しみを言いながらお散歩を再開します。

写真はありませんが、こよみさんはボールキャッチをしてくれません。
柔らかいボールを絶対キャッチできそうな位置にふんわり投げると、それを顔面キャッチします。
つまり顔に当たって落ちるわけですが・・・
ボールをキャッチするものとは思っていないようですね。
まあ、確かに、誰がボールはキャッチするものだと決めたのかと聞かれたら答えられないですが。

なんとなくそういうものと思っているけれどそうでもないものって結構ありますよね。
いろいろ学ぶことが多いです。

作者紹介:ここ柴

京都府在住。柴犬の魅力をイラストで表現してSNSで発信、共感を呼び、「ここ柴部」のハッシュタグとともに話題に。そのイラストは、ドラマ・映画「柴公園」のエンドロールにも登場。柴犬たちのクスッと笑える生態を描いた書籍「柴犬のここが好き」を出版。

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