優雅な朝、こだわりのカフェ 白河・グッドモーニング

バラの雰囲気に包まれた店内で、来店客を温かく迎え入れる中上さん

 ティーカップやインテリア、咲き誇るバラの絵。華やかな雰囲気の中で優雅な朝のひとときを楽しめるように、白河市の中上サト子さん(78)は、こだわりのカフェを営んでいる。

 店名「グッドモーニング」が示すように、平日のみ、早朝午前5時~同10時に営業している。中上さんと同世代の主婦のほか、若い夫婦や男性出張客など幅広い層の客が訪れる。メニューはコーヒーにトーストとゆで卵が付いたセットで、値段は380円。手軽な値段設定に中上さんは「みんなに喜んでもらえればうれしい」と笑顔を見せる。

 震災後、憩いの場に

 カフェの始まりは、東日本大震災後に自宅のガレージで、アフタヌーンティーのパーティーを開いたことだった。女性たちがおしゃれに装って、紅茶や洋菓子を楽しんだ。その後、新型コロナウイルス禍でパーティーの開催は中止となったが、楽しい思い出は色あせなかった。「みんなの憩いの場をつくりたい」。ガレージを改装し、昨年11月にカフェをオープンした。

 心豊か 会話に花を

 中上さんは市中心部をバラで彩る「しらかわバラの会」の代表も務める。そのため、店内はバラを基調とした雰囲気に包まれている。バラの絵があしらわれたティーカップセットは、英国やフランス、イタリアなど旅先で購入。食器棚に100点近く並べられている。自宅のガーデニングにも力を入れており、バラの見頃となる5月下旬にはオープンガーデンも実施している。

 中上さんにとってバラは「心を豊かにしてくれるもの」という。大好きな物に囲まれたカフェで、きょうもお客さんとの話に花を咲かせる。(小山璃子)

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