Co-Innovation University(仮称)2026年4月開校へ

Co-Innovation University(仮称)

CoIU設立基金は2024年5月1日、2026年4月開校(2024年10月文科省申請予定)を目指して準備を進めているCo-Innovation University(仮称)の現状を発表した。飛騨の街全体で、学ぶ環境を整備する計画。

Co-Innovation University(仮称)は、2026年4月の開校を目指す、4年生の私立大学。文部科学省への申請は2024年10月を予定。今回、地域拠点の人々のインタビュー、教員候補のインタビューを通して、CoIU(仮称)に期待すること、高校生とどのような学びを展開していきたいか、各地域拠点からの声を集めてドキュメンタリー形式でプロモーション動画を作成し公開するとともに、キャンパスの構想などを公表した。

同大のキャンパスは、飛騨古川の駅東開発予定の建物内に設置し、飛騨市内における古民家などを活用し街全体で学ぶ環境を整備する計画。飛騨古川駅東開発では、全天候型の遊び場、温浴施設、宿泊・居住、既存の街と自然環境を生かしたソフト事業、アート事業、そのほか飲食や物販などを展開予定。

理事兼副学長に、岐阜大学社会システム経営学環 教授の髙木朗義氏、評議員に慶應義塾大学医学研究科の内堀愛恵氏が就任を予定している。また、準備を共に進めている教員候補もあわせて発表した。

同大の教育カリキュラムの特徴は、建学の精神である「ともに文明を問い、未来を共創する」ことを目指し、共創の実現に向けて、「理論」「対話」「実践」を循環する教育プログラムを検討している。現時点の構想では、1年次は飛騨で理論と対話を中心に学び、2年次は全国の連携拠点でボンディングシップを週に3日程度「実践」するとともに、オンライン講義と併用し学ぶ。

ボンディングシップとは、自治体や地域企業らと共創し、学生のキャリア教育上の成長と、自治体・地域企業らの成長を両立させるインターンシップで、英語の「絆」を意味する「bond」と、インターンシップを組み合わせたCoIU(仮称)独自の造語。企業と学生双方に対して、専属のコーディネーターとしての役割を、長期インターンシップの実践経験を有する教職員などが担うことで、企業と学生にとって最適なプログラム・プロジェクトを目指すという。

3年次以降は、全国各地で、各テーマや課題認識に応じて、課題の解決や自ら学ぶマイプロジェクトを行うことができる。現在、教員候補を中心にカリキュラム・シラバスの検討、地域の連携先と共にボンディングシップの準備を進めているという。

5月以降、高校生アンケート調査の実施、高校教員向け説明会、飛騨での開学前の実証実験イベントなどが予定されている。なお、設置計画は現在構想中のため、今後、内容に変更が生じる可能性がある。

中川和佳

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