マカオのIRで発生した連続強盗事件の容疑者を逃走先の広東省でスピード逮捕…両地の警察当局連携

警察が公開した1件目の事件現場のホテル客室内の様子(写真:マカオ司法警察局)

 マカオ司法警察局は5月7日、同月6日にマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)併設ホテルの客室で発生した2件の強盗事件につき、広東省の警察当局との連携により容疑者のスピード逮捕に成功したと発表。

 最初の事件は6日未明に発生。被害者は中国本土からマカオを訪れていた女性で、宿泊先のホテルロビーで知り合った男と客室に入ったところ、男が急に折り畳み式の果物ナイフを取り出して女性を脅し、現金4000香港ドル(日本円換算:約8万円)を奪った上、女性を強姦して現場から立ち去り、事後に女性がホテルスタッフを通じて警察へ通報したもの。

警察が公開した2件目の事件の被害者の負傷状況(写真:マカオ司法警察局)

 また、同局が本件の調査を進める中、同じ地区にある別のIR併設ホテルの警備部門から強盗事件の通報が寄せられたとのこと。発生時刻は最初の事件と近く、被害者は中国本土からマカオを訪れていた女性で、宿泊先のホテルロビーで(違法)両替商を装った男から声を掛けられ、取引のため男を客室に入れたところ、男が突然折り畳み式の果物ナイフを取り出し、被害者と同室の友人の女性を脅し、2人がかりで抵抗するも殴られて負傷するなどし、最終的に約2万5000人民元(約54万円)相当のゴールド製ブレスレットと現金5000香港ドル(日本円換算:約10万円)を奪われたという。

 同局では、わずか1時間余りのうちに2件の強盗事件が相次いで発生したことを受け、速やかに配備を強化し、まもなく同一人物による犯行であると同時に、容疑者の男の身元を特定。男は2件の犯行を終えた後、変装して中国本土へ逃走していたことから、緊急警務連絡メカニズムを発動して中国本土の警察当局へ通報し、広東省公安庁による協力の下、中国本土の警察当局が同日夕方、広東省内で男の逮捕に成功し、12時間以内にスピード解決できたとした。

 なお、容疑者は20代、自称無職の中国人(中国本土居民)の男とのこと。

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