一部で物議、井上尚弥の“挑発&煽り”に王者が見解「エンタメ性は必要」「全然あり」

ABEMAボクシングチャンネルに出演した力石政法(右)と矢吹正道【写真:(C)AbemaTV,Inc.】

矢吹は「ネリへのブーイングは失礼では」

ボクシングのWBCシルバースーパーフェザー級王者・力石政法とその兄で元WBC世界ライトフライ級王者・矢吹正道が、6日に世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体タイトルマッチで防衛に成功した井上尚弥について、YouTubeのABEMAボクシングチャンネルで言及した。

初回にルイス・ネリ(メキシコ)の左フックでダウンを奪われたが、その後3度ダウンを奪い返して結局は6回TKO勝利。満員の東京ドームを熱狂させた“モンスター”について、矢吹、力石の兄弟はどう感じたのか。

力石は「タパレスよりネリ戦の方が面白かった」としたうえで、「印象的だったのは1Rの井上選手の初めてのダウン」と振り返り、「1R目からすごい振ってたんであんな姿を見るのは初めて、そこの隙をうまくつかれたのかなという印象。ネリ選手に勝機が見えなくなったのは3-4Rくらい、井上選手は遊び出した。ガードされて思いっきり殴って『効かねえぜ』って言われたら何していいかわからない」とネリの心中を慮った。

また一部で物議をかもしている、井上の“挑発”“煽り”については「ボクシングはスポーツである前にショー。お客さんも全員ボクシングの玄人ではないし、井上戦はボクシング未経験者も多く試合を見ている状況、そういう人を楽しませるためにもエンタメ性は必要。お客さんがいてナンボの世界」と理解を示していた。

一方の矢吹は「ネリ選手に対するブーイングは過去に何かあったとしてもせっかく来てくれた選手に対して失礼なのではないかと思った」と入場時のブーイングに言及。井上の1Rのダウンについては「パンチとパンチの繋ぎでその間にくらったパンチなんでそんな効いてないと思うし、自分のパンチの勢いで倒れた感じ 冷静にカウント8まで休んでいた」と冷静に分析していた。また煽りについても、「全然ありだと思う」とうなずいていた。

最後に7月7日に行われる、WBA世界スーパーフライ級王者・井岡一翔と、IBF同級王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)による、同級王座統一戦(ABEMAで無料生中継)にも言及。矢吹は「マルティネスはからだの強い選手、ガンガン打ってくるタイプ。井岡選手がどう崩していくのか。予想は後半、井岡選手がKOすると思います」。矢吹は「前半マルティネス選手がポイントとって、後半井岡選手がポイントを奪い返す展開に。僅差やと思います」と予想していた。ENCOUNT編集部

© 株式会社Creative2