駅構内に「吹抜空間」など整備へ JR東、東京駅「南通路周辺整備」に着手

1階南通路コンコースのイメージ

JR東日本は8日、東京駅で「南通路周辺整備」に着手すると発表した。

東京駅では、丸の内南口付近と八重洲南口付近を結ぶ「南部東西自由通路」の新設工事が、2029年頃の暫定供用開始を目指して進められている。同社が今回発表した整備事業は、東京駅の1階および地下1階で、主に南部東西自由通路の北側を整備・改良するものとなる。

駅機能としては、丸の内南口と八重洲南口の改札内を結ぶ1階の「南通路」を改良。通路幅員は、現在の約15メートルから約20メートルへ、天井高は現状の約2.4メートルから約2.6~3.0メートルへとそれぞれ拡大し、明るく開放感のある通路とする。また、コンコースを直線化することで見通しを改善し、わかりやすく快適な駅を実現するとしている。

また、バリアフリー機能の強化も実施。「中央通路」南側において、3~10番線ホームへのエレベーターを新設または大型化する。また、南通路に段差対応のスロープを新設する。これにより、車いすの利用者や、大きな手荷物を持つ利用者、ベビーカーの利用者などの利用に配慮する。

改札内待合広場の整備も実施する。地下1階と1階にまたがる吹抜空間付近に整備するもので、面積は合計で約300平方メートル。改札内に滞在する利用者の着席ニーズに応えるほか、日本各地の魅力を伝える情報発信・イベントの場としても活用する。また、地下1階の待合広場周辺では、改札内トイレや手荷物預かり所を整備する。

エキナカ施設としては、南通路周辺の1階既存店舗を拡大・リニューアルするとともに、新設する地下1階のスペースに店舗を設置。南部東西自由通路の周辺にも店舗を新設する。

南通路周辺整備の全体完成時期は、2031年度冬を予定している。なお、本工事にともない、南通路周辺の店舗は順次営業を終了。「エキュート東京」は段階的に店舗を閉店し、2024年8月頃に全店舗の営業を終了する予定となっている。

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