BOYS AND MENの平松賢人 グループとソロで大変さ異なるも「どっちの自分も楽しんでいる」

BOYS AND MEN(通称:ボイメン)のメンバーとして活躍するほか、ソロとしても演歌・歌謡曲など新たなジャンルに挑戦する平松賢人が、このたび、ラジオ番組に出演。自身の活動について語った。

【写真】セカンドソロシングル『ア・ヤ・シ・イ・ネ』について語る、BOYS AND MENの平松賢人(左)

東海地区を中心に活躍するエンタメ集団・BOYS AND MENとしてグループ活動をしながら、2022年に念願のソロデビューを果たした平松賢人。自身初のソロ曲『灼熱ロマンス』がオリコン演歌・歌謡部門でウィークリー1位を獲得するなど、幅広く活動している。

【近藤夏子(以下:近藤)】 ソロデビューされたときの楽曲もそうですけど、演歌や歌謡曲がお好きなんですか。

【平松賢人(以下:平松)】 実は、子どものころから聴いてきたというわけではなく、当時は、両親が車の中でかけているのを聴いているくらいの感じでした。

【近藤】 それこそ、歌唱力があるからそれをいかせるというのもあるだろうし、平松さんの年齢で歌謡曲や演歌を歌うというのもおもしろいですよね。

【平松】 でも、そこまで演歌に振りきってはいなくて。正直、こぶしが分からないです(笑)。

【近藤】 こぶしって独特ですもんね。

【平松】 以前、山川豊さんにお会いしたときに、バカなふりをして「こぶしってどうやってるんですか」と聞いてみたんですけど、「俺も分かんないんだよね」とおっしゃっていて。人それぞれにこぶしがあって、教えるといってもなかなか教えられないみたいで、いまだにつかめずですね。

【タケモトコウジ(以下:タケモト)】 ソロデビュー曲の『灼熱ロマンス』は、歌謡曲といえば歌謡曲やけど、なんかこう、90年代ぐらいのポップス感もありますよね。

【平松】 そうなんですよ。どちらかというと、演歌に振りきるのは一旦やめようと。ただ、演歌・歌謡という枠でチャレンジはしてみたいと思っていて。そういえば今、90年代のトシちゃんや郷ひろみさんみたいな方々っていらっしゃらなくないですか? と。

【タケモト】 なるほど! 自分たちの年代で考えたときに、「その枠が空いているぞ?」と。

【平松】 「隙間産業!」と思って!

【近藤】 というか、平松さんはしゃべり方のクセがすごいですね(笑)。

【平松】 演歌をやっていくならこのしゃべり方をしないほうがいいんですけど、ラジオとなると盛り上がっちゃいますよね。

【近藤】 自覚はあるんや(笑)。

【平松】 マダムたちに、「あら、かわいいねケンちゃん」と言われるようなしゃべり方をしたほうがいいに決まってる。

【近藤】 でも、そういうところが「かわいいね」と言われるでしょう!

【平松】 言われますけど、マダムたちを見つけると、もうちょっと“いい子いい子”します(笑)。

【タケモト】 ギアを変えるわけですね(笑)。

【近藤】 ラジオでここまで赤裸々に話しちゃうところがいいですね! スイッチの話でいうと、ボイメンとしてグループ活動もされているわけじゃないですか。ソロのときとスイッチは変えているんですか?

【平松】 変えているというか、「こんなにも休憩する時間がないんだ」という気持ちはありますね。グループのときは、休憩する時間があるんです(笑)。

【近藤】 グループだと、お客さんもいろいろなメンバーを見るというのもあって、自分に目が向いていない瞬間ももちろんあるし、歌にしても、それぞれの歌割りがありますもんね。ところが、ソロとなると全部を見られてる。

【平松】 そうなんです。後ろを向いているときも、猫背にはなれないからピーンとしていないといけない。

【近藤】 お水を飲むときだってそうですよね?

【平松】 それそれ! (近藤さんは)どうしてます?

【近藤】 これ、私もいつも大変で。もう最近は、「水を飲んでる私も見ろ!」と思って飲んでます。水を飲むときはシーンとしちゃうから、「早くMCにいかないと」と焦っちゃうんですけど、今は水を掲げて「飲みまっせ!」と。「水を飲んでる私を見てもらったらええやん」と思ってます。でも、あの時間は焦りますよね。

【平松】 ちょっと焦る。最初はどうすればいいか分からなくて、無の時間だからお客さんも戸惑ってるし。そんなとき、とあるマダムが「ケンちゃん水おいしい?」と声をかけてくれて、「助かったな」と思ったことがあります。

【タケモト】 水を飲んでシーンとなったタイミングで、ファンが「水おいしい?」と聞く流れを別のアイドルのライブで見たことがある。なんか、そういう文化になってるのかもね。

【近藤】 水を飲む瞬間もライブだと思って楽しんでもらえたらいいですよね。平松さんは「ケンちゃん」と呼ばれていたり、ファンの方との距離が近い感じですね。

【平松】 そうですね。昔から、チラシを配りながら「ライブに来てください」みたいな活動をしていましたし、無料ライブを開催したり、ライブ中は客席に行ってハイタッチをするようなライブをしたりしていたので、距離感は近めのほうが得意ですね。

でも、そう思って演歌・歌謡の世界に飛び込んだのですが、飛び込んだら飛び込んだでアイドルとはぜんぜん違うことも。歌いながら客席をラウンドすると、奥様方から来ちゃう(笑)。「ケンちゃん、汗かいちゃって。私のハンカチ使って〜」と、気づいたら歌いながら汗を拭かれていたり、知らない奥さんに抱きつかれていたり(笑)。

【近藤】 アイドルとしてステージに立っているときは、憧れもあるし、礼儀や「触っちゃダメ」というルールを守らなきゃという人がほとんどだけど、距離感のはかり方がちょっとまた違うんだ。

【平松】 そうですね。憧れとかではなくて、孫というか(笑)。

【タケモト】 「かわいいね〜」と、わしゃわしゃしたくなるんですかね。

【平松】 だから、それを受け入れてみた瞬間に「僕もハグを返してみよう」と思って。同じようにハグを返してみたら、めちゃくちゃ盛り上がりました。それこそ、いつも応援してくださっている若い女性ファンの方々はどう思うのかなと心配したのですが、同じように盛り上がってくれましたね。

【近藤】 私もそうだったけど、若いときはヤキモチを妬いちゃいますもんね。でも、ちゃんとエンタメとして楽しんでくれているということですね。

【平松】 アイドルのときも、ソロのときも、どっちの自分も楽しんでいますね。

【近藤】 そんななか、セカンドシングルの発売もあるんですよね。

【平松】 7月9日(火)に、セカンドソロシングル『ア・ヤ・シ・イ・ネ』をリリースさせていただきます。すでに昨年10月に配信リリースはしていたのですが、カップリング付きのCDとして発売することになりました。

【近藤】 最近は配信が主流ですが、CDとして欲しいという方も多いですもんね。『ア・ヤ・シ・イ・ネ』は、どのような楽曲ですか。

【平松】 浮気がちな恋人を持ってしまった女性が、「あれ、なんでそんなに急に優しくしてくるの? おかしくない?」と思うことが続いていくのですが、結局やっぱりその人を愛してしまったという、複雑な迷いや葛藤を描く作品となっています。

【近藤】 この葛藤はあるあるですからね。ただ優しくされているだけなのに、その優しさを素直に受け取られへんというか、「裏があるんじゃないのか」と疑ってしまうんですよね。この曲が刺さる人は多いやろうなあ。

【平松】 僕も気持ちを理解したいので、ディレクションをしてくださった方に「これってどういう感情ですか」と都度確認して、感情を理解しながら楽曲制作をしました。たくさんの方に手に取っていただけるとうれしいです。

※ラジオ関西『Clip月曜日』2024年4月29日放送回より

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