修復した文化財6千点以上 中国・三星堆遺跡の「大国工匠」

修復した文化財6千点以上 中国・三星堆遺跡の「大国工匠」

4月25日、修復待ちの青銅仮面を清掃する郭漢中さん。(成都=新華社記者/劉坤)

 【新華社成都5月8日】中国四川省広漢市にある三星堆博物館の陳列保管部副部長、郭漢中(かく・かんちゅう)さん(55)は、文化財修復作業に携わり40年になる。文化財修復の専門家として三星堆遺跡で見つかった8カ所の祭祀(さいし)坑全ての発掘に参加し、文化財6千点余りを修復した。郭さんと同僚の手により、青銅縦目仮面や青銅大立人像、青銅神樹など三星堆を代表する文化財が復元され、ほぼ完全な形で人々の目の前に姿をよみがえらせた。

修復した文化財6千点以上 中国・三星堆遺跡の「大国工匠」

青銅神樹を修復する郭漢中さん。(1990年撮影、成都=新華社配信)

 長い実践の中で、郭さんは歴史や考古学、塑造(そぞう)、彫刻、美術などを独学し、従来の修復技術と現代科学技術を結合。可塑性材料による欠損部の補填や黄泥を使った石膏型などの修復技術を生み出したほか、発掘道具も300点近く自作した。昨年2月には、卓越した技術を持つ職人を表彰する2022年「大国工匠年度人物」10人の一人に選ばれた。

修復した文化財6千点以上 中国・三星堆遺跡の「大国工匠」

青銅大立人像を整理する郭漢中さん。(1997年撮影、成都=新華社配信)

 三星堆遺跡の祭祀エリアは現在、フィールドワークが完了し、作業の重点は屋内での出土品の整理や保護、修復に移っている。郭さんは「修復を待つ文化財は1万点以上ある。われわれの世代では終わらないので代々受け継いでいく必要がある」とし、学んだことを次の世代に伝え、より多くの人材を育てていきたいと語った。(記者/劉坤)

修復した文化財6千点以上 中国・三星堆遺跡の「大国工匠」

4月25日、修復待ちの青銅仮面を清掃する郭漢中さん。(成都=新華社記者/劉坤)

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4月25日、作業道具を準備する郭漢中さん。(成都=新華社記者/劉坤)

修復した文化財6千点以上 中国・三星堆遺跡の「大国工匠」

同僚と祭壇台座の修復案を検討する郭漢中さん(左)。(2023年5月30日撮影、成都=新華社記者/劉坤)

修復した文化財6千点以上 中国・三星堆遺跡の「大国工匠」

祭壇台座の力士像のばらばらになった頭部と身体を比べ合わせる郭漢中さん。(2023年5月30日撮影、成都=新華社記者/劉坤)

修復した文化財6千点以上 中国・三星堆遺跡の「大国工匠」

三星堆8号祭祀坑出土の祭壇台座を倉庫から出す郭漢中さん。(2023年5月30日撮影、成都=新華社記者/劉坤)

修復した文化財6千点以上 中国・三星堆遺跡の「大国工匠」

大口尊を清掃する郭漢中さん。(2022年3月に撮影、成都=新華社配信)

修復した文化財6千点以上 中国・三星堆遺跡の「大国工匠」

三星堆遺跡4号祭祀坑で、象牙を掘り出す郭漢中さん(左)。(2021年4月15日に撮影、成都=新華社記者/劉坤)

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三星堆遺跡4号祭祀坑で、掘り出した象牙を同僚に渡す郭漢中さん(中央)。(2021年4月15日に撮影、成都=新華社記者/劉坤)

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