【新型コロナ 5類移行から1年】八戸市の救命救急センター所長 日常化も「小さな波は繰り返し来ている」

新型コロナが5類に移行して5月8日で1年が経ちました。

医療機関では、どのような変化があったのでしょうか。八戸市立市民病院で救命救急センターの吉村有矢所長に話を聞きました。

【八戸市民病院救命救急センター 吉村有矢所長】
「コロナの患者さんはだんだん減ってきて、ただその中でも増えたり減ったりを繰り返しながら、ある意味日常になってしまったかのような感じですね」
「患者さんにコロナだよと告げても、びっくりする人はいなくなりましたよね」
「あ、また?みたいな。(感染が)初めてじゃない人が増えてきていますね」

重症化のリスクについては…。

【八戸市民病院救命救急センター 吉村有矢所長】
「若くして重症になる患者さんは、ほとんどいなくなりました」
「一方で、治療に反応なくお亡くなりになる患者さんも、まだ少数ですがいらっしゃるのも事実です」
「特にご高齢の方、持病をお持ちの方は、やはり重症化するリスクはかなりありますので注意が必要だと思います」

八戸市立市民病院で2023年度、主に新型コロナが原因で入院した患者の数は167人。2022年と比較しておよそ3割まで減少しました。

常に最前線で患者に対応してきた医療現場。段階的に病床を縮小してきました。

【八戸市民病院救命救急センター 吉村有矢所長】
「気持ちの面では、コロナに対する恐怖がだいぶなくなって、自信を持って、感染対策をしてコロナの患者さんのケア・治療に当たれるというのは、今まで培ってきた経験が効いていると思います」

一方、4月の大型連休前の辺りから感染者数が増加しているといいます。救命救急センターの新型コロナでの入院者数は、4月が14人、大型連休始めの4月28日から5月4日までの1週間で7人となっています。

【八戸市民病院救命救急センター 吉村有矢所長】
「今は、あまり大きくはテレビなどでも報道されていませんけど、小さな波は繰り返し来ていますので、いわゆるクラスター、集団感染もいろいろな高齢者施設、小さな病院などでいまだにポツポツと発生している状況ですので、当たり前のことなんですけど、手洗いうがい、マスクなどしていただいて、症状が強ければ我慢しすぎずに、早めに病院を受診していただければと思います」

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