53歳になる松岡充、人生の終着を考え主演舞台で決意表明「俳優として期待に応える」

取材会に出席したSOPHIAの松岡充【写真:ENCOUNT編集部】

6月8日から主演を務める舞台『Change the World』が上演

ロックバンド・SOPHIAの松岡充が、都内で行われた舞台『Change the World』取材会に出席。原作・脚本の秦建日子、共演のふぉ~ゆ~辰巳雄大、剛力彩芽と上演へ向けて意気込みを語った。

本作は、『HERO』『アンフェア』などの大ヒット作を生みだし、幅広いフィールドと絶大な支持を持つ秦建日子氏が、昨年発表した同名小説を原作に、脚本を書き下ろし舞台化するもの。『サイレント・トーキョー』というタイトルで映画化もされ話題となった『And so this is Xmas』の続編で、三部作構成の二作目となる。

今年、ボーカルを務めるSOPHIAが結成30周年を迎え、来年はメジャーデビュー30周年という節目の年となる松岡は、主人公のベテラン刑事・世田志乃夫役で出演。渋谷ハチ公前テロ事件から2年後、新たな相棒と共に不可解な事件の連鎖に巻き込まれていく。

今年で53歳になる松岡は、「20代30代の頃みたいにチャレンジしてやるぞという気持ちはとっくに失せていまして、人生の終着を考え出して、自分の人生として活動を考え出す頃です」とコメント。「そこにおいて、今回の『Change the World』に参加するというのは、僕にとって『これぞ松岡充の代表作になる!』と思ってやらないと、僕の人生にとって意味がないと思う。なので、すごく気合が入っています」と心境を語った。

原作・脚本の秦氏からラブコールを受けての出演となったことが明かされ、「一番心に響いたのは、SOPHIAとして復活して、シンボルとなる『あなたが毎日直面している 世界の憂鬱』という曲を作った。この曲を聞いていただいて、『Change the World』の世界と全く同じことを言っている。そのクリエイターである松岡充が俳優として、ここに立ってくれたらうれしいということを言っていただいて、思いっきり僕の舵が動きました」と説明。「SOPHIAのアニバーサリーの活動があるので、舞台は控えたいというのをマネージメントとも話していましたが、秦先生の一言をいただいて、SOPHIAも松岡充の世界観も肯定してくれている。あとは、僕が俳優として期待に応えるだけ。それが最初の感覚でした」と話した。

世田のかつての相棒・泉大輝を演じる辰巳も、本舞台のテーマソングとなる『あなたが毎日直面している 世界の憂鬱』について、「歌詞、音楽から立ち上がっていくストーリーがこのために書いた曲だと思っていたら、松岡さんがSOPHIAのために書いていた曲だったということに驚きました。想像力が爆発している作品だと思いました」と絶賛。松岡は楽曲に込めた思いを語り、「僕らの現実世界はどこか重い雲がのしかかっている。世界情勢、戦争、自然災害、経済状態、いろんな問題がある中で、重くのしかかっている雲を少しでも取り払ったり、上の青空を想像させるのがエンタメの役割だと思う。それがこの舞台でできると思っています」と熱弁した。

●舞台『Change the World』
公演期間:2024年6月8日(土)~16日(日)
会場:東京・サンシャイン劇場
原作・脚本:秦建日子 「Change the World」(河出書房新社刊)
演出:橋本昭博
出演:松岡充/辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)/剛力彩芽/日向野祥、福圓美里、田中尚輝、塚本凌生、渡辺みり愛、槙尾ユウスケ(かもめんたる)/大林素子/金子昇ほか
テーマ曲:SOPHIA「あなたが毎日直面している 世界の憂鬱」(TOY’S FACTORY)

〈ストーリー〉
日本史上最悪と云われた渋谷ハチ公前広場の爆弾テロ事件から二年。錦糸町にあるとある公園で、小学校の女性教師が殺害された。かつて、渋谷テロ事件解決の立役者となった刑事の世田志乃夫は、元警視庁サイバー班の奇抜すぎる女性刑事・天羽史(あもうふみ)とともに、その女性教師殺害事件を追ううちに、AR爆破シミュレーション「アイコ」というスマホ用アプリケーションの存在を知る。

二年前のテロ事件の真犯人と同じ名前なのは偶然なのか? やがて、被害者と関わりのあるらしいレストラン経営者の自宅が目の前で爆破され、その家で家庭教師をしていた世田のかつての相棒・泉の恋人が重傷を負う。連鎖する事件。難航する捜査。事件のキーワードは、どうやら世界的な人気を誇る漫画『ツリー・ブランチ』。その『ツリー・ブランチ』の大規模イベントが、近々、東京ドームで行われるという。新たなる爆弾テロを予感した世田は、必死に真犯人を探すのだが……。ENCOUNT編集部

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