カラフルな花の苗が店頭にたくさん出回るこの時期。長く楽しめて生活に彩りを与えてくれる寄せ植えを作ってみませんか? ここでは英国園芸研究家の吉谷桂子さんに、ブルーレースフラワーを主役とした寄せ植えを教えていただきました。
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【ブルーレースフラワー】とは?
●ウコギ科(セリ科)● 一年草
開花期の短い一年草で、ポット苗の出回る時期もわずかなのですが、一度見たら忘れられない美しさです。だれもが一度は寄せ植えの材料に使いたいと思う花ではないでしょうか。
注意すべきは、移植を嫌う点。ポットの中でびっしりと根が張っている大きな株の場合は無理に植えかえをせず、ポットのままコンテナの土に植えつけ、寄せ植えに使ったほうが無難です。
根をくずした途端に元気をなくしたり根腐れしたりすることがあります。開花期が短い花なので、植えかえてから花数がどんどんふえたり、根を伸ばす可能性はないはずです。
小さな株や根の張っていないポット苗の場合は、根をくずさないようにポットから外し、植えかえる際も根を傷めないように、丁寧に作業します。
原産地のオーストラリアでは、かなり乾燥した砂地で自生しています。高温多湿を嫌うので、ほかの植物と別植えにすることで過湿も避けることができると思います。
ブルーレースフラワーの寄せ植え① 高さの異なる花々をふわっとつなぎ、銅葉で引き締める
花茎の長いキンギョソウから低めのオステオスペルマムやネメシアまで、高さの異なる花々をブルーレースフラワーがふわっとつないでいます。
花後はキンギョソウの高さに合わせ、レーマニアなどと植えかえ可能。イポメアの銅葉が引き締め役です。
苗の配置図
A:ブルーレースフラワー
B:キンギョソウ
C:カーネーション
D:オステオスペルマム
E:ネメシア
F:イポメア
コンテナの大きさ/直径34㎝、高さ18㎝
ブルーレースフラワーの寄せ植え② 草丈の低い花々の上にベールを広げるようにふんわり咲かせる
ハナワギクやペチュニアなど、草丈の低い花々との組み合わせでは、ふんわりしたブルーレースフラワーが主役です。
ポットのまま入れてあるブルーレースフラワーは花が終わったらとり出し、ロングライフで楽しめるペチュニアに根の張るスペースを譲ります。
一年草のハナワギクも、花が終わったら茎を地ぎわでカットして、後から大きく育つペチュニアに風通しを譲るようにあけます。
苗の配置図
A:ブルーレースフラワー
B:エリムス・マジェラニカス
C:ペチュニア
D:ハナワギク
E:ラミウム
コンテナの大きさ/直径42㎝、高さ22㎝
撮影/川部米応
※この記事は『寄せ植えの作り方・飾り方』吉谷桂子著(主婦の友社)の記事を、WEB用に再編集したものです。
監修者
英国園芸研究家 吉谷桂子
英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。英国暮らしの経験を生かしたガーデンライフを提案。「中之条ガーデンズ」「はままつフラワーパーク」など各地の庭を手がけ、また、ガーデニングプロダクトの企画、デザインも行っている。『花の楽しみ 育て方飾り方』(主婦の友社)など著書多数。