“沈黙”の日本テレビ『24時テレビ』MP「START社グループはナシ」濃厚で急浮上する“ミスター日テレ”

2023年はなにわ男子がメインパーソナリティーを務めた ※画像は『24時間テレビ』の公式X(ツイッター)『@24hourTV』より

日本テレビの夏の超大型特番『24時間テレビ』の放送まで約3か月と迫っているが、いまだにメインパーソナリティーを誰が務めるのか発表がない。

2023年はなにわ男子が、2022年はYouTubeチャンネル『ジャにのちゃんねる(現:よにのちゃんねる)』の嵐・二宮和也(40)、KAT-TUN・中丸雄一(40)、Hey!Say!JUMP・山田涼介(30)、Sexy Zone(現:timelesz)・菊池風磨(29)がメインパーソナリティーを担当した。

「昨年は4月17日に、2022年は4月23日にメインパーソナリティーの発表と、ここ2年はゴールデンウィーク前に発表されているんです。ところが今年はまだない。さすがにそろそろ発表があるのでしょうが、人選に苦労していると見られています」(ワイドショー関係者)

『24時間テレビ』は、2003年のTOKIOからメインパーソナリティーに旧ジャニーズタレントを起用し続けてきた。

しかし昨年、ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題を受け、旧ジャニーズ事務所は崩壊。STARTO ENTERTAINMENTに多くのタレントが移籍することとなったが、昨年の時点で、今年の『24時間テレビ』のメインパーソナリティーへの同社タレントの起用は難しいのではないか、と言われていた。

テレビ各局は今も、旧ジャニーズタレントの新規起用に慎重な姿勢を見せている。NHKとテレビ東京はタレントの新規起用を控えるなど、明確に旧ジャニーズ事務所と距離を取っている。

フジテレビでも、KinK iKidsの冠番組『KinKi Kidsのブンブブーン』、TOKIOの『トキタビ』、SUPER EIGHTの『SUPER EIGHTのあとはご自由に』、Hey!Say!JUMPの『いただきハイジャンプ』を3月末で打ち切るなどの対応があった。

■旧ジャニーズと相変わらず関係の深いテレ朝&日テレ

一方でテレビ朝日はこれまでと変わることなく、旧ジャニーズタレントの起用を続けている。

同局の4月クールのドラマを見てみても木村拓哉(51)主演の『Believe-君にかける橋-』、井ノ原快彦(47)主演の『特捜9 season7』、King&Princeの永瀬廉(25)主演の『東京タワー』の3本が放送中。KAT-TUNの亀梨和也(38)も石原さとみ(37)主演の『Destiny』にメインキャストで出演している。

「テレ朝は東京・有明に『東京ドリームパーク』という地上11階、地下1階の複合施設を2026年に開業予定で、その目玉となるのが旧ジャニーズタレント専用の『ジャニーズ劇場』だといいますからね。そういった事情もあり、旧ジャニーズとの関係性はやはり深いと見られています。

そして日テレは、テレ朝ほどではないですが、旧ジャニーズタレントの起用を続けるなど、NHK、テレ東、フジと比べると旧ジャニーズと近い距離感を保ち続けていますよね」(前同)

■STARTO社グループ起用ならブーイングは必至

4月クール、日本テレビではSixTONESの森本慎太郎(26)が『街並み照らすヤツら』で主演を、間宮祥太朗(30)主演の『ACMA:GAME アクマゲーム』に田中樹(28)が出演している。

さらに田中とtimeleszの佐藤勝利(27)がMCを務めるバラエティ番組『あべこべ男子の待つ部屋で』が5月4日にスタート。嵐の相葉雅紀(41)と平成ノブシコブシの吉村崇(43)が5月14日放送の新番組『モノマネMONSTER』でMCを務めることも発表されたばかり。

日本テレビの定例社長会見が4月22日、東京・汐留の同局内で行なわれ、石澤顕社長(67)がSTARTO社の取り組みに言及。「課題の取り組み状況について確認させていただきながら。着実に進んでいるという状況を受けて、制作現場では新規の起用を検討する段階に入ったと認識している。クライアントも含めて個別に適切な判断をしていく」とコメントした。

「ジャニー氏の件が大騒動になってから1年。現在、日テレと旧ジャニーズの新会社のSTARTO社の関係は遠くはないですから、今年の『24時間テレビ』もSTARTO社のグループ、タレントが起用されるのではないかと思ってしまいますが、日テレ内でも“それはさすがにマズいのではないか”となっているといいますね。

そもそも、『24時間テレビ』に対しては、さまざまな批判の声が毎年巻き起こりますし、系列局・日本海テレビ(鳥取)の元幹部社員が2014年から昨年までの10年間、『24時間テレビ』のチャリティー募金から264万6020円を着服していたことも明らかになり、同番組には冷ややかな目が向けられていますからね。

そこにきて、国際問題にまで発展した旧ジャニーズの新会社STARTO社のタレントを、今年も引き続き起用するというのは世間的に許されるかと言えば、決してそうではないでしょうからね。仮に、5月15日にCDデビューが控えるAぇ!groupをメインパーソナリティーに起用するとなったら間違いなく強い批判が巻き起こるはずです。ですので、今年はSTARTO社のグループ、タレントの起用は見送りが濃厚だと言われています」(前出のワイドショー関係者)

■今年の『24時間テレビ』総合演出は『みんなの動物園』担当者

では、今年の『24時間テレビ』のメインパーソナリティーは誰が担当することになるのだろうか。

制作会社関係者が話す。

「今年の『24時間テレビ』の総合演出を務めるのは『嗚呼!!みんなの動物園』ん演出を担当するA氏ですから、ジャニー氏の件がなかったらMCの相葉さんがメインパーソナリティーに就任していたと考えられます。しかし、その線はなくなったと言えるでしょう。

代わって候補として浮上しているのがくりぃむしちゅーだともっぱらです。『24時間テレビ』は総合演出が担当する番組のカラーが強くなる。A氏は『みんなの動物園』だけではなく『しゃべくり007』を担当していますし、以前からくりぃむしちゅーの番組に携わってきた。

その関係性からくりぃむしちゅー、それも有田哲平さん(53)ではなく上田晋也さん(53)がメインパーソナリティーに起用されるのではないか、と言われているんです。上田さんは今や日テレにとって欠かすことができないタレントですからね」

■くりぃむしちゅー上田は「ミスター日テレ」

コンビで出演する『しゃべくり007』のみならず、上田は『Going!Sports&News』、『上田と女が吠える夜』と、日本テレビの人気番組に複数出演している。

「2022年4月からレギュラー放送が始まった『上田と女が吠える夜』は、その人気の高さから深夜版『上田と女がDEEPに吠える夜』が4月2日からスタート。能登半島地震で日程がズレてしまいましたが、本来1月1日には『上田と女が吠える夜』の3時間SPが放送予定でしたから、同番組が日テレ内で高く評価されていることがうかがえます。

『上田と女が吠える夜』は今、テレビ界で最重要視される13歳から49歳までのコア視聴率が非常に高い番組で、5%近く取る回もあります。日テレのゴールデンを支えている大人気番組ですよね。

そして上田さんは、2015年から毎年秋のキャンペーン特番『カラダWEEK』のキャプテンを、2021年の東京五輪では日テレのスペシャルサポーターを担当。今や“ミスター日テレ”とまで言われる存在です。日テレにとっても上田さんは欠かせない、上田さんも日テレとの関係を大切にしていきたいと考えているでしょう。

その深い関係性からも、相葉さんの起用が難しいとなると“上田さんしかいないのではないか”とテレビマンの間では話されていますね」(前出の制作会社関係者)

批判が少なくない『24時間テレビ』だが、局を挙げての超大型特番ということもあり、日本テレビ局員にとっては非常に重要な存在だという。

「『24時間テレビ』があるからこそ局員全員が一致団結できる、とまで言われていますからね。さまざまな面で同局にとって非常に重要な番組なんですが、ただ、今年は“攻め”ではなく“守り”の『24時間テレビ』になるのではないかとささやかれています。

人気と数字を持っている旧STARTO社のタレントをメインパーソナリティーで起用することはできないでしょうが、上田さんなら安定感抜群ですし、司会もそつない。放送事故が起きることもないでしょうし、批判が出ないよう配慮しつつ、番組を確実に合格ラインに持っていってくれるでしょうからね」(前同)

上田がメインパーソナリティーを務めるとなれば、『しゃべくり007』や『上田と女が吠える夜』のレギュラー陣も投入できるはずだ。

「くりぃむしちゅーは、タモリさん(78)、ビートたけしさん(77)、明石家さんまさん(68)のお笑いBIG3、ダウンタウンに次ぐようなポジションにいますが、現在の活躍ぶりを考えるともっと上に行くべき存在でもありますよね。特に松本人志さん(60)が活動休止するなか、より大御所タレントになっていくのが自然な感じもします。

有田さんはお笑い賞レース『THE SECOND〜漫才トーナメント〜』(フジテレビ系)で今年、ハイパーゼネラルマネージャーに就任。一方の上田さんも『24時間テレビ』でメインパーソナリティーを務め上げれば、さらなる高みを目指していくことができると言えそう。上田さんにとっても、『24時間テレビ』のメインパーソナリティーをやる意味は大きいのではないでしょうか」(同)

STARTO社のグループ、タレントがメインパーソナリティーを務めることはない、と言われる今年の『24時間テレビ』。“ミスター日テレ”が安定感抜群の立ち回りを見せるのだろうか――。

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