県高校総体前特集 バレーボール女子④ チームづくりを進め、大番狂わせを狙う国東 【大分県】

高校生アスリートの祭典・全国高校総体(インターハイ)のバレーボール女子が中津市で開催される。その県予選となる県高校総体が6月1日から始まる。今大会は上位2チームが全国高校総体の出場権を手にすることができる。今回は上位争いが予想される4チームを紹介する。第4回は復調の兆しを感じさせる伏兵の国東。

全九州総合選手権大会県予選で本戦に出場できる3位以内を確保できなかったものの、4強入りした。県高校総体前にチームの状態は上向いている。辻郁徳監督は「持っている力の半分も出せなかったが、体力も技能も向上している」と前向きだ。

チームの主軸はキャプテンの佐藤栞菜(3年)。責任感が強く、リーダーシップがある。ジャンプ力とパンチ力があり、「国東を象徴する選手」と辻監督が期待するエースだ。けがで全九州県予選に出場できなかった高橋愛海(2年)も指揮官が評価する選手の1人。戦う姿勢を前面に出して、チームを勢いづかせることができる。県高校総体までに復帰できれば大きな戦力となる。

チームを引っ張るキャプテン佐藤栞菜

目標にしている地元開催の全国高校総体出場は、春の高校バレー県予選に向けての通過点との位置付けだ。全体の経験不足は否めず、チームが目指す「相手を見て、隙をつくバレーボール」ができるレベルに達していない。辻監督は「優等生が多く、おとなしい。指示したことはできるが、相手の嫌な部分を狙うなどずる賢いプレーができない」と課題を挙げたが、時間をかけて戦い方を落とし込むつもりだ。

県内の序列は、今のところ4番手。チーム全体に戦い方が浸透すれば、大番狂わせも可能だ。辻監督は「焦らずじっくりチームをつくるが、上位に対して一泡ふかせることができたら面白くなる」と不敵に笑った。

チームの状態は上向いている国東

(柚野真也)

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