巨人・大城卓三が今オフ国内FA権行使か…監督交代で評価と立場が一変、出場数も激減

巨人・大城卓三(C)日刊ゲンダイ

「成績もそうだし、一番は気分転換ということで落とした。2人で話をして本人も納得した。野球が楽しいという、そういう原点に戻ってきてくれと言った」

8日、選手会長・大城卓三(31)の出場選手登録を抹消した阿部慎之助監督(45)はこう説明した。

今季は23試合に出場して打率.188、本塁打0。先発マスクは14試合にとどまり、4月29日のヤクルト戦を最後にベンチスタートが続いていた。

代わって山瀬慎之助(23)が一軍に合流した。

大城卓は昨年3月のWBCでは侍ジャパンの「3番手捕手」として縁の下からチームを支え、世界一に貢献。その後のシーズンでは、自己最多の134試合に出場し、打率.281、16本塁打、55打点のキャリアハイの成績を残した。リーグトップタイの21犠打、守備ではリーグ2位の盗塁阻止率.373をマークし、ベストナインにも選出された。

東海大相模、東海大の直系の先輩でもある原監督が率いた前政権でついに正捕手の座をつかんだはずだったが、捕手出身の阿部監督の就任で風向きが変わった。

昨季は両リーグワーストの7捕逸。阿部監督はかねて、ブロッキングの甘さなど捕手の技術に対して首をひねっていた。

さる巨人OBがこう言う。

「先月13日の広島戦以降、小林や岸田にスタメンマスクを譲る試合が増えた。先発投手との兼ね合いもあったが、例えば『スライダーの後は必ず直球』といった単調な配球のクセが相手に読まれ、打たれる場面が多くなった。最近、大城がマスクをかぶる試合は、ベンチから阿部監督がせわしなく配球のサインを送っている。阿部監督は『岸田とか小林の捕手としての振る舞いを勉強してほしい。ベンチで投手の球種の選択、リード面を見て学ぶことはある』とまで言った。元正捕手のベテラン小林はともかく、実績で劣る年下の岸田から学べとは、実績のある大城にとっては屈辱でしょう」

大城卓は、昨オフに年俸は5000万円増の1億3000万円に大幅アップした一方、今季国内FA権を取得予定というのに、球団から提示された契約は「複数年」ではなく「単年」だったと明かしていた。監督交代で評価と立場が一変したことで、いよいよFA権行使の可能性が増すのではないかーー。(つづく)

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ソフトバンクの甲斐拓也(31)、中日の木下拓哉(32)、阪神の坂本誠志郎(30)らは先月中に国内FA権の資格取得条件を満たした。

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