中国外食大手ヤム・チャイナ、1~3月は売上高過去最高

中国外食大手ヤム・チャイナ、1~3月は売上高過去最高

山東省済南市にあるケンタッキーフライドチキン店舗に入る市民。(資料写真、済南=新華社記者/徐速絵)

 【新華社北京5月9日】中国でケンタッキーフライドチキン(KFC)やピザハットなどを運営する外食大手の百勝中国控股(ヤム・チャイナ・ホールディングス)がこのほど発表した2024年第1四半期(1~3月)決算は、売上高が29億6千万ドル(1ドル=約155円)と過去最高を更新した。コア営業利益は比較対象となる前年同期の数値が高かったにもかかわらず伸びを維持し、3億9600万ドルとなった。

 1~3月は出店ペースが加速し、店舗数は378店純増して1万5022店となった。新店舗の3分の2は比較的小規模の店舗だった。KFCの場合、地方中小都市向けにミニ店舗モデルを特別に開発し、メニューの簡素化と設備の最適化によって1店舗当たりの設備投資を50万元(1元=21円)以下に引き下げた。

 新規出店の投資回収率も良好だった。KFCの投資回収期間は2年、ピザハットは2~3年で推移している。

 デリバリー事業はこの10年、売上高が毎年2桁増を実現している。配達料を下げたことで1~3月のデリバリー事業の売上高は12%増加し、KFCとピザハットの売上高の約38%を占めた。

 同社は24年に店舗数を1500~1700店増やす計画で、店舗数の力強い伸びを維持し、26年までに店舗数2万店という目標を達成することへの自信をみせた。

 屈翠容(くつ・すいよう)最高経営責任者(CEO)は、中国市場の巨大なチャンスをつかむことに大きな自信があると強調し、柔軟な店舗形態、戦略的なフランチャイズ加盟、さまざまな価格帯の優れた商品を通じ、潜在市場の開拓を続ける方針を示した。

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