木村拓哉『Believe』コア視聴率が第2話で急落 カギを握る第3話…謎+逃げるキムタクで『VIVANT』になれるか

木村拓哉 (C)ピンズバNEWS

5月9日、木村拓哉(51)主演の連続ドラマ『Believe―君にかける橋―』(テレビ朝日系/木曜夜9時~)の第3話が放送される。

【以下、『Believe』第3話予告までのネタバレを含みます】

『Believe』は、大手ゼネコン「帝和建設」の土木設計部部長・狩山陸(かりやま・りく/木村)を主人公に描かれる、手に汗握るサスペンスと人間ドラマが織りなす壮大な物語。狩山は会社の不祥事を隠蔽するために泥をかぶって「国立刑務所」で服役していたが、ある出来事から脱獄を決意する――という展開が、第1・2話で描かれていた。

「『Believe』はテレビ朝日開局65周年記念作。俳優陣は、小日向文世さん(70)、天海祐希さん(56)、上川隆也さん(59)、北大路欣也さん(81)といった実力派のベテラン勢がズラリ。若手も竹内涼真さん(31)を始めかなり豪華ですし、第1話では建設中の橋が崩落し、死者が出てしまう惨状をCGでリアルに表現。まるで映画のようなスケール感でした。

“キムタクドラマ”という話題性も手伝い、初回4月25日のコア視聴率は好スタートでしたよね」(制作会社関係者)

コア視聴率とは、現在、テレビ界が最重要視している13~49歳の個人視聴率のこと。初回である4月25日の『Believe』のコア視聴率は2.8%だった。しかし――。

「第2話(5月2日)で急落してしまったんです。3%台に上げてくるかと思いきや、同話のコア視聴者は2.1%と1%台が見えてくる低数字に。『Believe』の真裏では、17年続く長寿バラエティ番組『秘密のケンミンSHOW極』(読売テレビ制作、日本テレビ系)が放送されていて、こちらはコア4.1%と、『Believe』の約2倍取っています。

『ケンミンSHOW』は毎週のように高い視聴率を取る大人気番組。そのため木村さんの『Believe』は、放送前から『ケンミンSHOW』がハードルになるのではと危惧されていましたが、的中してしまった感じですよね」(前同)

■第3話で物語が大きく動き出すか

木村主演の『Believe』は、社会現象を巻き起こした連続ドラマ『VIVANT』のように、放送前ほとんど内容や出演者など情報を明かさない戦略をとっていた。謎だらけだった『VIVANT』に比べると主人公の目的や悪役の存在はハッキリしているが、“考察ドラマ”として盛り上がりを見せている点も同じだ。

たとえば、本作では、竹内涼真が刑事・黒木正興役で出演することは発表されていたが、第1話で、橋の崩落事故で死亡した作業員・若松も、彼が一人二役で演じていることが明らかに。黒木は独断で橋の崩落事故を探っているため、“弟(もしくは兄)の死んだ事故の真相を探っているのでは?”などの考察が行なわれている。

そんな『Believe』なのだが、『VIVANT』のようなヒット作になれるきっかけが、第3話にはあるようだ。

「『Believe』の勢いは第2話で失速してしまった感は否めませんが、ドラマの成功のカギを握る、と見られているのが第3話なんです。第1・2話で狩山(木村)は刑務所から動けませんでしたが、第3話から、狩山が本格的な逃走劇を繰り広げたり、これまで意味深に描かれてきた関係者の伏線が回収されそうだったりと、大きく物語が動く気配がありますからね」(前出の制作会社関係者)

第2話ラストで狩山はわざと重傷を負い、外部の医療機関へ移送された。狩山は隙を見て病院から抜け出すつもりだったが、彼を敵視している冷酷な刑務官・林一夫(上川)には脱獄の意図がバレていた。第3話では、林は逃走の目的を聞き出そうと2人きり病室で狩山に詰め寄り――と、予告されている。

また、刑事・黒木(竹内)が接触してきたことで狩山の妻・玲子(天海)が動き出したり、狩山が残していた不祥事の証拠品を巡って狩山の部下でカップル同士の本宮絵里菜(山本舞香/26)と南雲大樹(一ノ瀬颯/27)の間にひと悶着ありそうだったりと、人間ドラマにも大きな進展がありそうだ。

■『VIVANT』も第3話で爆上げ

Xでは、5月9日に放送される『Believe』第3話に対して、

《逃走劇が始まるとは…主人公目線はヒヤヒヤ感で面白い。他に3つ4つ導線があるから徐々に発火して盛り上げるつもりだろう。上手いな。最後まで見るのは確定。楽しみが増えた》
《謎だらけで面白い 竹内涼真くんは双子じゃないか 死の真相を探ってるんじゃないか 斎藤工(弁護士役)は敵なのか味方なのか いろいろ推理して楽しいそして今一番謎なのが上川さん! 早く続き見たい〜》
《設定はコテコテなのに何だろう展開がワクワクするここへきて今まで興味なかった竹内涼真も気になる役者になった》

といった期待する声が多く寄せられている。散りばめられた謎や、引きの強いラスト、そして何よりやはり逃走劇が魅力的なのだろう。

前出の制作会社関係者は話す。

「実は『VIVANT』も、視聴率が大きく伸びたのは第3話からなんです。物語の舞台が架空の国・バルカ共和国から日本に移り、第1・2話で描かれていた序盤の謎が回収され始めた時期でした。世帯視聴率は第1話が11.5%、第2話が11.9%だったのが第3話で13.8%になったし、コア視聴率も爆上がりでした」

『VIVANT』のコア視聴率は第1話が5.1%だったのが、第2話で4.6%に下落。だが、第3話で6.2%に跳ね上がり、その後、どんどん数字を伸ばして、最終回には驚異の10.1%を叩き出していた。

「『VIVANT』は、他局でも話題が出るモンスタードラマで、『Believe』はシニア層の視聴者が多くてコア視聴率が取りにくいと言われるテレビ朝日の連ドラなので、2作品を比較するのは酷なところがあると思われますが、“第2話で数字が落ちて、第3話に新展開がある、謎の多いドラマ”という点では同じですよね。

大きな動き、そして多数の人が待望している“逃走劇”のスタートがありそうな第3話でどれだけ多くの視聴者を引きつけることができるか――GW明けの5月9日の放送回が、『Believe』にとっては勝負の回となりそうです」(前同)

芸能人が逃げる姿には強いニーズがあり、大型バラエティ番組にもなるほど。多くの謎とキムタクの逃走姿で、『Believe』はここから巻き返すことができるだろうか――。

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