米音楽エンジニアのスティーヴ・アルビニ氏が死去 ニルヴァーナらとレコーディング

アルビニ氏が手掛けたニルヴァーナのメンバーだったデイヴ・グロール(ロイター)

音楽プロデューサーでエンジニアのスティーヴ・アルビニ氏が心臓発作で死去したと、9日までに米メディア「ピッチフォーク」が報じた。61歳だった。アルビニ氏はニルヴァーナ、ピクシーズ、PJ・ハーヴェイなどのアルバム制作に携わっていた。

同メディアによると、アルビニ氏は7日に死去。アルビニ氏のレコーディングスタジオのスタッフが認めたという。「シェラックやビッグ・ブラックなどアンダーグラウンド・ロックのフロントマンであるだけでなく、レコーディングスタジオの伝説でもあった。彼は『プロデューサー』よりも『エンジニア』という言葉を好んだ」と伝えている。

1980年代以降のオルタナティヴ・ロックの中で重要な人物とされ、ニルヴァーナの「イン・ユーテロ」、ピクシーズの「サーファー・ローサ」などがアルビニ氏の代表的な仕事として知られている。

同メディアは「アルビニ氏は、自身の原則を貫き、特にレコーディングスタジオにおける音楽業界の基準に疑問を投げかけることで長い間称賛されてきた。1500万枚以上を売り上げたニルヴァーナの『イン・ユーテロ』など、自身が手掛けたレコードから印税を受け取ることは業界では慣習であったにもかかわらず、彼は決して印税を受け取らなかった」と独自の哲学を紹介している。

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