系外惑星を探す宇宙望遠鏡、不具合から復帰し観測再開–現在は延長ミッション中

米航空宇宙局(NASA)は現地時間5月3日、宇宙望遠鏡「トランジット系外惑星探索衛星(Transiting Exoplanet Survey Satellite:TESS)」がセーフモードから復帰したと発表した。

2018年4月に打ち上げられたTESSは、惑星が恒星を通過するときの明るさの変化を利用した、系外惑星の発見を目標としている。2020年4月に主ミッションが終了し、現在は延長ミッションとして観測を続けている。

TESSはリアクションホイールの動作に異常が発生したとして、2024年4月にセーフモードに入っていた。その後に一時的に回復したものの、次は推進システムに問題が発生し、2回目のセーフモードに入っていた。現在は通常の科学観測に復帰している。

TESSは米マサチューセッツ工科大学(MIT)が運用、すでにほぼ全空のスキャンを完了している。星を砕くブラックホールや振動する星など、さまざまな宇宙の現象も発見している。

TESSは、地球から90光年離れた、火山活動の可能性がある地球サイズの系外惑星、地球から33光年離れた地球型の系外惑星などの発見にも貢献している。

(出典:NASA’s Goddard Space Flight Center)

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