「田園都市をもう一度」大熊町の復興拠点で田植え 来年度に営農再開へ 福島

田植えシーズンが到来する中、福島県大熊町の復興拠点では、来年度からの「営農再開」に向け、試験的な田植えが行われました。

田植えが行われたのは、おととし6月に避難指示が解除された大熊町の「特定復興再生拠点区域」の熊地区です。

復興拠点では、4年前から、試験的なコメの作付けが行われていて、今年はおよそ20アールの水田に町の関係者およそ20人がコシヒカリを植えました。町では、来年度の営農再開を目指していますが、現在、町内に暮らす人は1100人あまりと震災前の1割程度に留まっていて、農業の担い手の確保が課題となっています。

大熊町農業委員会・根本友子会長「(課題は)担い手不足。一番は丸13年経っているし、ではもう一度戻ってやるかというとなかなか大変だと思う」

町によりますと、営農が再開する来年度は、復興拠点の最大70ヘクタールで田植えが行われる見込みです。

根本会長「豊かな田園都市という風景を、もう一度見てみたい。そういうところで私たちも頑張っていきたいと思っています」

収穫されたコメは、放射性物質の検査が行われ、基準値以下なら、秋に開催される町内のイベントで振る舞われるということです。

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