「零戦」に続く新たなダイキャスト戦闘機シリーズ「P-51 Mustang」が公開【#静岡ホビーショー】アルミダイキャストの良さはそのままに1/48サイズに変更

by 中村聖司

【ダイキャスト戦闘機シリーズ P-51 Mustang】

2026年発売予定

価格:未定

1/32サイズのアルミダイキャストボディに、多彩な可動ギミックでスケールモデル界に衝撃を与えたホビージャパンのダイキャスト戦闘機シリーズ「1/32 零式艦上戦闘機52型」がついに完成し、いよいよ5月より順次出荷を開始していく。

本プロダクトは、2022年の静岡ホビーショーでお披露目され、完成品モデルならではの圧倒的な解像度と、ディテールへのこだわり、そしてついつい手にしたくなるアルミダイキャスト全面採用による重量感と多彩な可動ギミックにより、モデラーファンから圧倒的な支持を集めた。ただ、新型コロナウイルスの影響で、中国での生産が難航。当初の想定より1年以上遅れての発売となった。開発の長期化と円安の影響もあり、初期ロットでは利益はほとんど出ないということだが、今後、バリエーションの展開で回収していく考えだ。

完成を示すようにボックスも公開
ケースに入れた状態で展示した理由は、完成品モデルであることを伝えたいためだという

気になる「零戦」の今後のバリエーション展開については、零戦52型(A6M5)をベースに、零戦52型甲(A6M5a)、乙(A6M5b)、丙(A6M5c)、62型/63型(A6M7)などを検討しているという。すでに購入済みのモデラーは、バリエーションを集める楽しさがあり、残念ながら今回は手にすることができなかったモデラーも、新たなチャンスが巡ってくる。

そして今年の静岡ホビーショーでは新たに発表されたダイキャスト戦闘機シリーズの新作が「P-51 Mustang」だ。“史上最高のレシプロ戦闘機”とも評される米空軍を代表する名機。今回は、シルエットのみの公開となったが、取材でいくつか情報を得られたのでまとめておきたい。

まず、対象となるタイプは、公開されたシルエットが、枠組みのないバブルキャノピーを採用していることからもわかるように、大戦後期に大量生産されたD型。零戦52型のように、エースパイロット機などいくつかのバリエーションを3種類程度用意する予定だという。

パーツには、最大のウリであるアルミダイキャストが引き続き採用され、マスタングの代名詞である無塗装ジェラルミンの質感を、アルミダイキャストへの塗装で再現するとしている。可動ギミックについては、まだ検討中の段階ということだが、可能な限り盛り込みたいという。

そして零戦52型からの最大の変化は、1/32サイズから1/48サイズに変更になったことで、これは開発難易度の問題ではなく、単純に価格を下げたいからだという。零戦52型の52,800円は、さすがに高すぎたという反省があるようで、1/48サイズに変更することで、より多くの人に手に取って貰いやすい価格設定にしていく。

気になる発売時期は2026年頃を予定。来年の静岡ホビーショーでは実機を公開予定ということでそちらを楽しみにしたいところだ。

今回マスタングの実機は一切公開されなかったため、参考までに零戦52型のディテールを紹介する
ボディにはアルミダイキャストを全面採用
両脚は収納可能
実にリアルな栄エンジン
搭乗員や増槽タンクも塗装済みで提供

なお、今後のダイキャスト大戦機シリーズの企画は複数進行中ということで、企画担当者の好みで言えば、紫電改や疾風などを出して行きたいが、グローバル展開を考えた場合、世界のモデラーに通用する日本軍機はほぼ零戦のみということで、メッサーシュミットやスピットファイアなどの各国の主力戦闘機になる可能性が高いということだ。

昨年紹介したSタンクをはじめ、複数のプロダクトを準備中だという。正式発表を待ちたい

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