「旋盤」「溶接」 みんな『ものづくり』が好き 清陵情報高校メカトロ部【明日への一歩】

今回訪問するのは、須賀川市にある清陵情報高校。

紹介する部活は・・・メカトロ部です。

みなさん、作業着に着替えているようですが・・・

何をする部活なんでしょうか。

\---鹿又さん「旋盤や溶接をしています。」

『メカトロ』とは、機械工学の「メカニクス」と電子工学の「エレクトロニクス」を合わせた和製英語、メカトロニクスの略称です。

高度情報化社会で活躍できる人材を育成している清陵情報高校は、工業系と商業系、合わせて4つの学科が設置されています。

メカトロ部は、電子機械科の生徒が中心となり、ものづくりコンテストへの出場など日々技術を磨いています。

部員は溶接部門5人、旋盤部門6人の11人。

それぞれどんな理由で入部したのでしょうか。

\---宗形さん「旋盤を実習でやったことがあって、楽しくて、それをできると聞いて入部しようと思いました。」

\---荒川さん「去年の授業で溶接あったんですけど、カッコいいというか電気で溶接するって思ったことなったんで、そこに惹かれて入部しました。」

\---岡部さん「1年生の工業技術基礎っていう授業で溶接の実習があって、そこでやって楽しかったので、メカトロ部に入りました。」

入部したきっかけはそれぞれ違えども、共通しているのは、ものづくりが好きだということ・・・

メカトロ部は、それぞれの工程に応じて、別々の部屋で活動しています。
「旋盤」をメインとするメンバーは、切削する工作物のセットから始まります。

金属を削って部品を作る旋盤は、100分の1ミリほどの寸法に収めるという、ミクロン単位の世界・・・

精密な機械操作が求められます。

\---矢吹さん「削る量を計算しながら作業しないといけないので、少ない段だと簡単なんですけど、段がおおくなっていくと計算する量が増えていって難しいですね。」

\---藤原さん「測っても、全然、寸法が違ったりすると悔しいですね。」

\---國分先生「寸法で一番厳しいところだろ、髪の毛を5等分したうちの一本ぐらいのレベルの切削を求められるので、そういったところを中心に普段練習を頑張っております。」

もう一方の、溶接はというと・・・、装備品をつけ始めていました。

\---佐藤さん「火花が散っちゃうので溶接着につかないように、その上にエプロン着て、防ぐって感じですね。」

5000度以上の高温を発生させる放電現象の「アーク」を使い、金属と金属をつなぎ合わせるアーク溶接。
溶接部分の美しさや強度などが求められます。

まずは、アークを発生させるための準備。

\---髙橋さん「これを削らないと、アークが発生しにくくなってしまうので、パワーマックスで削っています。」

準備が完了して、ようやく溶接作業が始まります。

棒と金属の間にアーク放電が起こります。

美しく仕上げるために、電圧を調整しながら・・・そして何度も部員同士で話し合いながら、技術を磨き上げています。

2年生の佐藤大介さんは、

去年の県高校生ものづくりコンテストで1年生では初めて、優勝に輝いた腕前の持ち主です。

作業を終えると、同級生から自然と拍手が送られますが、本人は・・・

\---佐藤さん「出来栄えは・・・まあまあですかね・・・。」

なんとも謙虚、それもそのはず。

\---國分先生「まだまだ大会で上位を狙えるレベルではないですね。もうちょっと努力が必要ですね。」

厳しいお言葉。

\---國分先生「ビードっていって、この波が上手にできているんですけど、東北大会で優勝を狙うにはまだまだ練習が必要ですね。」

\---佐藤さん「ごもっともですね。」

この厳しさが、日本のものづくりのレベルの高さに繋がっているのです。

\---鹿又さん「みんなで仲良く、お互いのわからないところとかを教え合ったりして、ひとりでやるよりもみんなでやった方が、そうゆう部分で成長していけると思います。」

\---宗形さん「みんなとやるとやる気が違うというか、ひとりでやっていると寂しい部分もあるんで、部活でみんなとやると違いますね。」

\---國分先生「地域の人材不足というのがあげられていて、即戦力となる生徒たちがすぐにでも欲しいというお声があるので、最終的に地域を担えるような人材を輩出できるような部にしていけたらなと思います。」

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『ステップ』
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(2024年5月8日放送回より)

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