上層寒気と下層暖気の温度差が大きいと大気不安定

大気が不安定となると積乱雲が発達し、雷が発生します。この時に強い光(電光)と大きな音(雷鳴)とともに、電磁波を発します。この電磁波は、雲と雲の間の放電(雲間放電)と雲と地上の間の放電(落雷)では違いがありますので、気象庁では、全国の空港に電磁波受信装置を設置し、雷の位置と放電の種類を観測しています。
5月8日は、上層寒気の南下に日射で下層が温められたことで上下の温度差が大きくなり、大気が不安定となった太平洋側の地方で雷が発生しました。週末にかけて、晴れて地上の気温が高くなりますが、上層も暖かいために上下の温度差が大きくならず、積乱雲は発達しない見込みです。

気象予報士・饒村 曜

画像について:10日午前9時の予想天気図。

© 株式会社ウェザーマップ