市の管理から住民に任されたことがきっかけ… 住民が育てた約20メートルにわたる花壇が見頃 約10年にわたって人と人との新たな交流を生み出す場に 島根県安来市

島根県安来市の住宅街の一角で住民が育てた花畑が見頃を迎えています。手作りの花壇は約10年にわたって人々の交流も生み出しています。

淡い黄色が愛らしい「ガザニア」。すらっとした茎に紫色が映える「アグロステンマ」。安来市西赤江町の山陰道の側道近くにある安養寺団地の入口では、約20メートルにわたり花壇の花が見頃を迎えています。真っ赤なバラやうすいブルーのネモフィラなど約200種が四季折々いろいろな花を咲かせます。

この団地に30年以上住み、花の手入れを続ける小西順子さん。もともと、道路脇の土地は、安来市が管理していましたが、約10年前、管理が市から住民に任されたことをきっかけに、小西さんが自ら土地を耕して花を植えることにしたのです。

小西順子さん

「植えるまでが大変だったんです。石がすごく地盤が固くて、くわも何本も壊しました。これぐらいの大きい石は2時間がかりで掘り上げたりして」

こうした苦労を経て、作られた花壇。今では花を見るために遠方から訪れる人もいて、小西さんはここで育った花の種を来る人に渡すなど新たな交流も広げています。

小西順子さん

「よく知ってる花なんだけど、『この色は見たことがないですね』とかそうやって 声をかけてくださることで人と人とのつながりが広がって、それが一番の収穫だったな」

花のある魅力的な団地を住民の手で。しばらくすると、また夏の花が咲き始め、通りを歩く人に癒しの時間を与えます。

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