趣味の「野外音楽フェス」で遠征するために連休を申請したら、上司から「忙しいから他の日にできない?」と言われました。絶対に行きたいのですが、どうすべきでしょうか?

有休は基本的には好きな時季に取得できる

有休は会社からこの日に休むようにと指示されるものではなく、基本的には従業員が好きな時季に取得できます。

そして、有休を申請する際には特に理由を伝える義務はありません。そのため、有休の理由が旅行であっても、家でゆっくりしたいからでも、野外音楽フェスであっても、基本的には自由に取得できます。

会社から有休希望日を認めてもらえない場合もある

有休は従業員の権利ですので、会社は拒否できません。しかし、労働基準法では労働者が有休を取得することにより、事業の正常な運営を妨げる場合、会社は有休取得を他の時季に与えられるとしています。これを時季変更権といいます。

「事業の正常な運営を妨げる場合」とは、例えば、繁忙期や決算期などで、自分が休むことで決算が締められずに多大な支障がでてしまう場合などです。このような際には、希望した時季ではなく、会社から別の時季に変更をお願いされる可能性があります。

ただ、「ちょっと忙しいからいないと困るけど、別の人が対応すれば問題ない」程度であれば、基本的には指定した日に有休を取得することが可能です。

どうしても野外音楽フェスに行きたい場合に検討した方が良い点

このように、有休を希望どおりに取得できるかどうかは「忙しい」の種類や程度によって変わってきます。とはいえ、どのような場合でも上司から頼まれた場合、権利だからと無理やり有休取得を強行すると、職場に大なり小なり影響を与えてしまう可能性があります。

そのため、時にはある程度の妥協案を探ってみたほうが良いかもしれません。例えば、野外音楽フェスは全国各地で多く開催されています。自分の目当てのアーティストが、参加予定のフェス以外の会場でフェスに参加する場合もあるでしょう。その場合、ほかの野外音楽フェスを検討してみても良いかもしれません。

また、自分が休む間ほかの人に負担がかからないように、仕事を前倒しで進めるなどの配慮も必要です。

上司の要求を真っ向から拒否するのではなく、多少の歩み寄りの姿勢を見せた方が良い場合もあるでしょう。

まとめ

有休は労働者の権利ですので、基本的には指定した日に取得できます。とはいえ、場合によっては会社から時季変更権を行使される可能性もあります。

また、上司や同僚とはできるだけ良好な関係を築きたいものでしょう。楽しみにしている野外音楽フェスに参加したい気持ちはありつつも、場合によっては多少の歩み寄りを検討しても良いでしょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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