川崎のトイレ汚水流出問題、新たに4件で判明 水質調査で影響は確認されず

川崎市役所(資料写真)

 川崎市多摩区の公共施設のトイレから汚水が約38年間にわたり川に流出していた問題で、川崎市は9日、同施設(同区栗谷3丁目)周辺で新たに4件の誤接続による長期間の流出が確認されたと発表した。汚水は雨水管を通って五反田川に流出していたが、市が実施している水質調査では、汚水の影響は確認されていない、としている。

 今年3月に多摩区栗谷の「錦ケ丘老人いこいの家」と「錦ケ丘こども文化センター」が併設する市の公共施設で、施設の水回りの排水管が最終的に川まで伸びている雨水管に誤って接続されていることが発覚した。市は4月下旬まで、同施設と同時期に開発された周辺一帯の住宅や公園を対象に打音調査を実施したところ、一般家屋3件と公園の水飲み場1件の計4件で誤接続が判明した。原因について、市は「開発工事における施工の誤りがあったものと想定される」としている。

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