満期を過ぎた「定期預金」を放置しています。このまま預けていても問題ないでしょうか?

定期預金の満期が過ぎると口座はどうなる?

定期預金はあらかじめ期限を決めて貯金をするため、基本的に満期になると継続をするか自動で契約が終了し、普通預金口座へとお金が移されます。契約内容は銀行によって異なるため、契約時の書類をよく確認しておきましょう。

自動継続は、元金と利息も含めて次の定期預金へと継続する「元利継続」と、元金だけを継続して利息分は普通預金口座へ振り込まれる「元金継続」の2種類です。

自動解約を選択していた場合は、満期を迎えると定期預金の契約は終了し、元金と利息の合計額が普通預金口座へ振り込まれます。満期後の契約については、定期預金を始める際に銀行側と取り決めているはずなので、こちらも書類から確認しておきましょう。

長期間取引のない口座は休眠預金になる場合も

定期預金や普通預金口座では、学生時代に開設したものの就職により使わなくなったなどの理由で、長期間取引のない口座もあります。10年以上入出金などの取引がされていない口座のお金は原則として「休眠預金」として扱われるため、注意しましょう。

休眠預金になると、口座内のお金は預金保険機構へと移され、NPO法人などの民間団体が行う公益活動のために活用されます。手続きを踏めば、休眠預金をふたたび自分の預金として引き出すことも可能です。

しかし、通常の預金を引き出すときよりも時間がかかる可能性があるので、定期的に残高照会やお金を引き出すなどして、なるべく休眠預金は作らないようにしましょう。

郵政民営化前の定期性の郵便貯金は満期から20年を超えると権利消失の可能性も!

さらに注意したい貯金口座が、郵政民営化前である平成19年9月30日までに預けた定期性の郵便貯金です。

総務省によると、郵政民営化前に預けた定額郵便貯金、定期郵便貯金および積立郵便貯金は、満期日の翌日から20年間払い戻しなどの取り扱いがない場合に権利消滅に関する催告書が、登録した住所へ届きます。催告書の送付日から2ヶ月後に払い戻しの権利が消滅するので、催告書が届いたらすぐに手続きを行いましょう。

定期的に口座のお金は引き出しておく

定期預金が満期を過ぎると、銀行との契約内容によって自動継続か契約終了となります。継続の場合は、元金と利息あるいは元金のみが次の定期預金に持ち越され、自動解約の場合は元金と利息が普通預金口座へ振り込まれるので、確認しておきましょう。

また、定期預金口座に限らず、普通預金口座などで長期間使用していない口座のお金は休眠預金として扱われるケースがあります。休眠預金をふたたび自身の預金として引き出すことは可能ですが、手続きに時間がかかる可能性もあるため、休眠預金を作らない方がよいでしょう。

郵政民営化前に定期性の郵便貯金に預けた方は、満期日の翌日から20年が経過すると催告書が届きます。催告書の送付日から2ヶ月以内にお金を引き出さないと払い戻しができなくなるため、過去に郵便貯金を利用していないか調べておきましょう。

出典

金融庁 長い間、お取引のない預金等はありませんか?
政府広報オンライン 放置したままの口座はありませんか? 10年たつと「休眠預金」に。
総務省 郵政事業 郵便貯金の権利消滅に関するお知らせ

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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