オレンジ消費量日本一の富山市でも影…ジュースの販売休止相次ぐ 富山

富山市が全国で消費量ナンバーワンのオレンジが今、世界で記録的な不作となっています。オレンジを使った加工品の品薄や価格の高騰など影響は県内でも出ています。

嘉藤奈緒子アナウンサー:「さわやかでおいしい。すっきりしたい時に飲みたいオレンジジュースですが、原料のオレンジは富山が消費量日本一なんです」

総務省の家計調査によりますと、オレンジの1世帯当たりの年間支出金額は10年以上連続で富山市が全国1位に…。そんな富山の家庭でなじみのあるオレンジが今、世界的に不作となっています。

富山市内のスーパーへ行ってみると…

嘉藤奈緒子アナウンサー:「オレンジの価格高騰などを受けて、こちらのスーパーでは在庫切れなどの影響が出ています」

オレンジの主な産地ブラジルやアメリカでは、天候不良などで記録的な不作となり市場価格が高騰。加えて、「円安」の影響でオレンジの安定的な確保が困難になっています。

こうした状況から、雪印メグミルクは「ドール・オレンジ100%」1000㎖と450㎖を去年4月から販売休止。

また、森永乳業は「サンキスト100%オレンジ」を来月ごろから原料がなくなり次第販売を休止するなど大手飲料メーカーが生産をストップする状況にまで追い込まれています。

「やっぱり飲みたい…」買い物客は?

70代女性:「(品薄について)聞きました。ニュースで。孫とかがやっぱり飲みたいだろうなと思っています。そういう時はちょっと困るんじゃないですかね」

80代男性:「オレンジ自体が今採れなくなってきている。だけど、すべてのものが徐々に(価格が)上がるから、やむを得ないかなとは思うけれど」

こちらのスーパーでは、100%のオレンジジュースを中心に在庫切れや品薄が続いています。

このため、これまで発注していなかったほかのメーカーの商品などを替わりに仕入れて対応しているということです。

カフェもオレンジジュース高騰に苦しむ

カフェソシオ・西尾藍里店長:「オレンジジュースは値上げがすごいですね。昨年に比べて60円くらい、おととしから比べると170円くらい変わっています」

こちらのカフェは子どもと一緒に訪れる人も多く、オレンジジュースの需要も比較的高いといいます。

嘉藤アナ:「普段はオレンジジュース飲まれますか?」

30代客:「子どもも飲めるようになってきたので、100%のものだったらちょっとずつ飲ませたりしています。ずっと出ていてほしいなと思いますね」

現在、値上げも視野に入れていますが、オレンジジュース以外にも様々なドリンクやフードメニューがあるため、ほかのメニューで材料費を抑えるなど工夫したいといいます。

カフェソシオ・西尾藍里店長:「気軽に来ていただきたいし、オレンジジュース好きな方はいっぱいいらっしゃるので値上げはもうちょっと様子を見て考えようかなと思っています」

記録的なオレンジの不作で、ジュース用の果汁が不足しています。

市内のスーパーや青果店に聞くと、今のところオレンジそのものは若干値上がりしているものの、安定して入ってきているということです。

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