5月10日付

 宮崎市に県内初の公立夜間中学「ひなた中学」が先月開校し、17人が入学した。学校側の聞き取りに対して「授業を頑張りたい」「勉強をたくさんしたい」と答え、ある70代は「60年前にタイムスリップし、当時できなかったことを改めてやりたい」と意欲を燃やしていたという。教職員は授業前には毎回、前日の失敗、成功などの情報共有に努めている。同市教委と県教委が2年前に公表した夜間中学のニーズ把握アンケート結果では86人が「通いたい」と回答しており、潜在的なニーズはまだまだあるはず。試行錯誤の連続だろうが学校側は可能な限り丁寧な指導を心がけ、生徒の満足度、自信を高めていただきたい。その評判を聞き、今回入学をためらった人も「次は自分が学び直す」と門戸をたたくかもしれない。

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