大谷翔平を疑う声に「私たちは誤解を解ける」 解明急いだ捜査官が証言「Mr.オオタニのために…」

ドジャースの大谷翔平【写真:ロイター】

水原容疑者の司法取引が成立

米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手の専属通訳を務めていた水原一平容疑者が8日(日本時間9日)、銀行詐欺などの罪を認め、有罪答弁を行う司法取引が成立したと米連邦検察が発表した。疑惑発覚当初は、大谷の関与まで疑われたほどの事件。今回の一件を捜査したアメリカ合衆国内国歳入庁(IRS)担当者は「私たちは誤解を解ける」「ミスターオオタニのために」といった“使命”のもとでの仕事だったことを明かしている。

司法取引の合意書によれば、水原容疑者は大谷の銀行口座から約1650万ドル(約25億6300万円)を違法に送金した銀行詐欺罪のほかに、新たに虚偽の納税申告書で410万ドル(約6億4000万円)の所得を申告していなかった罪を認めている。

米スポーツ専門局「ESPN」のMLB専門YouTubeチャンネルは「IRSのイッペイ・ミズハラ捜査の裏側」と題して動画を公開。その中で、今回の件を担当したアメリカ合衆国内国歳入庁の特別捜査官タイラー・R・ハッチャー氏は「私の最初の反射的反応は『私たちは彼を助けることができるのか、それとも彼に反論するのか』というのものでした」と当初はあいまいなスタンスだったことを否定しなかった。

その中で捜査が迅速に進められたのはなぜだったのか。ハッチャー氏は、水原容疑者が大谷の口座から金を盗んだ証拠をつかみ「ミスターオオタニのために、確実に解決したかったのです。声明で彼が真実を話していたのかどうか、世間から、私たちから、メディアから、かなりの興味を持たれていました。私たちはそうする(捜査を迅速に行う)ことでその誤解を解くことができました」と大谷の“名誉”を守ろうとしたことの表れだったという。

今回の捜査を進めるうえで、MLBやドジャースから免除を求めることはなかったそう。「事実を明らかにしたいという私たち自身の願いが原動力でした。ミスターオオタニですから、もちろん数多くの注目が集まっていました。それゆえ、私たちは正確かつ迅速に解決しないといけないと考えていました」と振り返っている。

THE ANSWER編集部

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