「リニアは避けては通れない課題」何を重点に語った?"第一声"を分析 候補者が時間を使って訴えたのは…【静岡県知事選】

5月9日に告示された静岡県知事選。静岡の政治を四半世紀にわたり、研究している法政大学大学院の白鳥浩教授とともに注目の第一声を分析しました。

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<井手春希アナウンサー>
「番組では、出陣式を開いた3人の候補の第一声について、白鳥教授がまとめたデータをもとに分析しました。まずは、JR静岡駅前で行った森候補です。リニアが16%、原発が14%となっていますね」

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
「特に目を引く政策として、やっぱりリニアと浜岡原発という2本柱があると思います。これだけではなくして、やはり共産党の公認ということもあり、賃金やあるいは労働、あるいは暮らしに関わるような政策というのも訴えていた。そういう印象です」

<滝澤悠希アナウンサー>
「リニアそれから浜岡原発への反対。主張は他の候補と比べてはっきりしている印象ですよね」

<井手春希アナウンサー>
「続いては東部JR沼津駅前で行った鈴木候補です。いかがでしょうか」

<白鳥浩教授>
「鈴木候補、これまでの行政経験というのもありまして、非常に多岐にわたるような争点というのを挙げてきましたので、この地域の争点というのを非常によく知っている。例えば、その観光政策であるとか、まちづくり医療、あるいは半島防災対策や人口減少といったこれまでの経験を生かした選挙戦を展開しています」

<滝澤悠希アナウンサー>
「浜松ではなく、沼津で第一声を上げたというのも印象深い出来事でした」

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
「そうですね。さらにコンサルティングをされているということで、ベンチャー企業の訴えも目を引くところですね」

<井手春希アナウンサー>
「では一方で、静岡市の中心街で出陣式を行った大村候補です。どんな特徴がありますか」

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
「大村候補の特徴は、まず第1にですね。これまでの川勝県政の批判というのが非常に大きなウエイトを占めている。さらに、西部の野球場をゼロベースという風に言い切っているところがあるわけですね」

<滝澤悠希アナウンサー>
「自民の推薦を得たからか、刷新というところを強調している印象を受けます」

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
「しかしですね。この自民党のカラーはついてしまうということを極力避けたいというのは、今、自民党を必ずしも支持率高くないわけでして、そこでやはり与野党対決ではない、あるいは中部西部対決ではない。そういう分断を避けたいオール静岡という立場を鮮明にしています」

<井手春希アナウンサー>
「川勝知事が辞職した一つの要因ともいえる「リニア問題」は、各候補者ともに第一声の中で触れていました」

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
「見ていただくとわかるとおり、ほぼ全ての候補が約15%の時間を使ってリニアについて話している。避けては通れない非常に大きな課題であるということを表しています」

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