プルトニウム汚染確認 作業員の靴、廊下 原子力機構サイクル研 茨城・東海

日本原子力研究開発機構(原子力機構)は9日、茨城県東海村村松の核燃料サイクル工学研究所プルトニウム燃料第2開発室で、20代の男性作業員の右足靴裏と廊下の2カ所からプルトニウムによる微量の汚染を確認したと発表した。現場は管理区域内で、作業員の汚染や環境への影響はないという。原子力機構が原因を調べている。

原子力機構によると、8日午後5時5分ごろ、施設内の放射線管理室で汚染検査業務を終えた作業員の放射線量を測定した際、0.04ベクレルの汚染を確認。さらに作業員を測定した機器に近い廊下でも0.05ベクレルの汚染を検出した。

施設は1972~2001年、新型転換炉「ふげん」(福井県敦賀市)の核燃料を製造。現在は核燃料の長期保管に関わる処理を行っている。作業員は委託業者の社員で、この日は施設の汚染検査のため、試料の測定作業を行っていた。

原子力機構は「測定前にプルトニウムが床に落ちていて、作業員が踏んだ可能性は否定できない」としている。

サイクル研では昨年9月にも、プルトニウム燃料第3開発室で最大33ベクレルの汚染が確認されている。

原子力機構の担当者は「管理強化を進めてきたが、再度汚染が出てしまった」と謝罪した。

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