世帯年収1100万円で「ヘタに収入があると逆に損。次男には公立高校に行ってもらってます」と語る男性

画像はイメージ

世帯年収1000万円以上はゆとりのある生活が送れそうだが、多子世帯の場合は家計がカツカツになってしまうようだ。

世帯年収1100万円で、3人の子どもがいる50代前半の男性(神奈川県/その他/正社員・職員)は、「公的な補助がまったくないから、余裕のある生活は夢のまた夢。ヘタに収入があると逆に損してしまいます」と嘆く。

「長男が私立の高校に通っていたので、次男には頑張って公立の高校に行ってもらっています。末っ子の娘は今は中学校に入学したばかりですが、家計の状態を薄々わかっているのか、『公立の高校を目指す』と言ってもくれています。家族旅行も余裕がなく行っていません」

所得制限により高校無償化などの支援制度を受けられない子育て世帯は、学費の工面にかなりの苦労を強いられるようだ。(文:福岡ちはや)

「60歳過ぎても働けるように栄養のあるものを手作りしている。食費は月6万円」

世帯年収1100万円の共働きで、3人の子どもがいる50代前半の女性(福岡県/正社員・職員)は「奨学金は借りず、カツカツの生活です」とこぼす。

「上の子は大学2年生の双子、国立大学1人暮らし。もう1人は専門学生で自宅(同居)」
「末っ子は私立高校で、まだまだお金はかかります。3人の子どもたちは塾にも通わせていました。あとは末っ子が大学に行ければ、少し生活に余裕が出るのではと思っています」

女性は子どもたちの大学資金として900万円を貯めたが、自分たちのための貯金は「ほぼできていません」という。

「子どもたちが社会人になったら貯金していくつもりです。現在貯蓄できていないことが不安ですが仕方ないです。私は看護師です。退職金は100万円くらいしかないため、現在貯蓄型生命保険で60歳に600万円もらえるものに加入して、支払いを頑張っています。60歳過ぎても働けるように栄養のあるものを手作りしているため、日々の食費に月6万円くらいかかっています。これでいいのか心配ばかりしています」

幸い自宅は持ち家で、住宅ローンの返済もあと2年で終わるそうだ。また、株式投資やNISAでの積立投資もしているとのこと。子どものために900万円を貯めた女性なら、子どもの自立後にしっかりと資産形成できるだろう。

© 株式会社グローバルウェイ