小結朝乃山が夏場所休場 途中出場には否定的

 大相撲の小結朝乃山(30)=富山市出身、高砂部屋=が夏場所(12日初日・両国国技館)を休場することが9日、決まった。4月下旬に右膝を痛め、調整が大幅に遅れていた。朝乃山は「悔しい思いはある。休場するからにはしっかり治して、(来場所の)名古屋場所に向けてやっていく」と述べ、途中出場には否定的な考えを示した。

 9日朝に、師匠の高砂親方(元関脇朝赤龍)と話し合って休場を決めた。今場所は約3年ぶりの三役復帰だった。全休すれば、7月の名古屋場所は前頭9枚目前後まで番付が下がる可能性があり、大関返り咲きへ出直しを余儀なくされる。高砂親方は「まだ30歳になったばかり。焦りはあると思うが、落ち込んでいる場合ではない」と奮起を求めた。

 朝乃山は4月25日の春巡業で負傷し、右膝内側側副靱帯(じんたい)損傷で全治3週間と診断された。今月2日の横綱審議委員会による稽古総見を欠席するなど、本格的な稽古ができていなかった。休場は2場所ぶりで12度目となる。

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