プレ老人開始!? 急激に押し寄せる老いを実感

by 徳王 美智子

ゴールデンウィークが終わってしまった。今年は、いつもと違う! 「何もせずに終わってしまったー」ってことにならないように、充実した連休を過ごす決心をして、前半はそこそこ充実していた。

そして間の3日は通常通り仕事して、そして連休後半突入。体調がイマイチで少し緩めに休日を楽しんでいたものの、最後の2日は酷いめまいで起き上がると視界がぐるぐる回って、ほぼ寝て過ごしてしまった。

体調不良が休みの日でラッキーだったとも思えなくもないけれど、休みの日だからこそものすごくもったいない気も。ダラダラして終わってしまった連休の時と全く同じ、「連休をやり直したい!」という、後悔と悲しみで今回も終わってしまった。

今回は絶対にそうはならないつもりでスタートしたはずなのに! でも、しっかり寝て、溜まっていた疲れもけっこう取れて、充実していた休みと言えなくもないかも。

40代に入ってからかもしれないけれど、「元気! 絶好調!」みたいな日が、極端に減った……というか、ほぼない。45歳を過ぎてそれがますます顕著に。寝ても疲れは取れないし、肩こりも凄いし、頭痛だのめまいだの、眼精疲労だの、もう何かしらの不調のオンパレード。

この「これが加齢ってやつかー!」という体感の加速が、ここ1〜2年は超特急のように押し寄せてきた。鏡を見て「老けたなー」なぁんてことは、年齢と共に感じることが増えていたけれど、ここ最近の一気に感じる不調は月単位で「今までと何かが違う」と感じるくらいに急激だ。

も、もしや、これは更年期の入口!? 40代に入ってずっとおびえているのが更年期障害だ。めっちゃ綺麗で元気ハツラツ輝いている方からも「更年期の数年は本当に辛かった」とよく聞くし、元々PMS(月経前症候群)が酷い人は更年期も同じような症状が出ると言われているから、PMSが酷い私はものっすごくおびえているのだ。

私の場合、ホルモンバランスが崩れると、気持ち的に不安定になる。そしてとにかくイライラしてしまう。ちょっと気になりながらも流せていたことが、どうしても許せなくなったり、普段の小さなストレスの積み重ねが、そのタイミングで爆発してしまったり、その感情は確かに私の正直な感情で嘘ではないのだけれど、まるで何かに憑かれたように我慢できなくなってしまうのだ。

心がささくれて、恐ろしいほど心の狭い人間になってしまう。それが数日じゃなくて数年続くことになると、友達も家族も全てなくしてしまうのではないかと怖くなる。余りにもおびえ過ぎて、友人には数年前から「こいつヤバい! って思ったら、多分更年期障害だと思うから、嫌いにならないでソっと離れていてね。そしてまた数年後に再会してね!」とお願いしている。

ホルモンのいたずらを前もって言い訳する作戦である(笑)。この頃感じてる体調の変化は「来るぞ。来るぞー!」という準備段階だと思って、今から食生活の見直しや適度な運動、そして治療も含めて視野に入れながら準備したいなぁと思っているのです。

そんなこんな、ちょっとしたお年頃の私、本格的な更年期障害の症状はもう少し先だとしても、目下の抱えている不調はかすみ目である。ちょっと寝不足だったり、仕事してて夕方頃に疲れてきたりすると、文字がどうにもこうにも読めなくなる。

見え辛いもんだから、目を細めて眉間に皺が入りっぱなしで、かなり険しい顔になってしまう。そしておそらく、そのせいで首や肩はバッキバキに凝るし、頭痛や最近のめまいの原因の一つになっているかもしれないなぁと思うのだ。元々視力は良くて、ずっと1.0〜1.5程度で、くっきりはっきり見えてきた裸眼生活を過ごしてきた私なので、この視界の悪さに少々戸惑っていた。

そこで「よーし! メガネを買うぞ」と思い、つい先日、今まで縁のなかったメガネ屋さんに行ってきた。メガネにはちょっと憧れがあったので、見ているだけでワクワクする。そして洋服の試着と違って、いくつでもどんどん試着できるのが楽しいし嬉しい。たくさん試着していると、だんだんどれが良いか分からなくなってきて軽く混乱を起こしつつ、結果シンプルながら可愛くて素敵なフレームを選ぶことができた。

そして視力測定。絶不調のタイミングではなかったけれど、それでもかなり視力が落ちていた。老眼始まった!? と思っていたけれど、まだ老眼はセーフ。そして視力の乱高下が激しく、常に掛けるというメガネを作るのは難しいので、「見え辛くなったタイミングでPCを使う時にかける」という想定で作ってもらった!

帰って早速掛けてみるとスマホの文字も見えやすくて感激! このごろ夜になると識字が難しかった配色の体験をしたことで、「こんなに不便なのか!」と、ユニバーサルデザインというものについてちょっと考えるきっかけになったので、悪いことばかりじゃなかった気もする。

メガネというアイテムを手に入れて、ちょっとおしゃれになった気分と、視界がクリアになった万能感とかでめちゃくちゃ浮かれていた私だけど、なにせもともとメガネを掛ける習慣がなかったもので、仕事に持って行くのを忘れたり、持ってきているのに存在を忘れていつも通りしかめっ面になっていたり、着けたまま寝落ちしてしまって早速壊しそうになったり、外したメガネをどこに置いたのか忘れたり、「あれ? メガネメガネ……」と言いながら、全然ちゃんと使いこなせていない(笑)。まさに宝の持ち腐れ。

こちらも本格的な老眼が始まる前に、ちゃんとメガネを使いこなせるようになりたいものだ。

あちこちガタが来始めて、戸惑うばかりの初老体験の日々。もともと初老は40歳の異称だったようだけれど、寿命が伸びた現代では50〜60歳くらいを指すようになってきたようだ。初老は老人界のバリバリの若手。いわば新人! 諸先輩方を見習い、立派な老人になるべく、この研修期間を楽しみながら乗り越えて行く所存であります。

ハードは劣化しても、ソフト面ではいつも最新で行きたいなぁ(笑)。

© 株式会社インプレス