37試合で23盗塁のデラクルーズ 37年ぶりのシーズン100盗塁なるか

日本時間5月10日、エリー・デラクルーズ(レッズ)がダイヤモンドバックス戦で2つの盗塁を決め、今季の盗塁数を23まで伸ばした。2位のブライス・トゥラング(ブリュワーズ)に8個差をつけ、メジャー全体でもダントツの数字となっている。ルーキーイヤーの昨季と比較して、出塁率や盗塁成功率が上昇しており、これらは盗塁数を押し上げる要因となり得る。開幕37試合で23盗塁は162試合換算で100.7個のペース。1987年のビンス・コールマン以来37年ぶりとなるシーズン100盗塁も夢ではない。

昨季から導入された新ルールが大きな追い風になっているとはいえ、デラクルーズの盗塁のペースは驚異的だ。メジャーデビューした昨季は98試合に出場して35盗塁を記録。単純計算だが、162試合にフル出場していれば60個近い盗塁を記録できたペースである。今季はさらにペースが上がっており、4月末までに18盗塁。5月も7試合で5盗塁とペースは落ちておらず、20世紀以降ではモーリー・ウィルス(1962年)、ルー・ブロック(1974年)、リッキー・ヘンダーソン(1980年・1982年・1983年)、コールマン(1985年・1986年・1987年)の4人しか達成していないシーズン100盗塁も視界に入っている。

昨季の成績と比較すると、出塁率が大きく上昇している点が目を引く。昨季は鮮烈デビューを飾りながらも徐々に失速し、最終的には出塁率.300に終わったが、今季はここまで出塁率.367をマーク。メジャー平均を大きく上回る数字であり、四球率が上昇し、ゾーン外のボールに手を出す割合が低下するなど、打撃アプローチにも向上が見られる。まだシーズンは始まったばかりだが、この傾向が続けば、昨季と比較して盗塁を試みるチャンスは格段に増えるはずだ。また、盗塁成功率も昨季の81.4%から今季は85.2%に上昇している。

デラクルーズは今季すでに8本塁打を放っており、こちらはシーズン35本ペース。昨季はロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)が史上初の40本塁打&70盗塁を達成して大きな話題となったが、デラクルーズは30本塁打&100盗塁や40本塁打&100盗塁を達成する可能性を秘めている。ちなみに80盗塁以上の選手の最多本塁打記録は1986年ヘンダーソンの28本。デラクルーズが30本塁打&80盗塁を達成すれば史上初の快挙となる。

The post 37試合で23盗塁のデラクルーズ 37年ぶりのシーズン100盗塁なるか first appeared on MLB.JP | MLB日本語公式サイト.

© MLB Advanced Media, LP.