新十両・阿武剋、化粧まわしは小田原城 地元旭丘高出身モンゴル人留学生

期待の詰まった化粧まわしを前に決意を固める阿武剋=旭丘高

 大相撲夏場所(5月12日初日・両国国技館)を前に、旭丘高出身で初の十両昇進を果たした阿武(おうの)剋(かつ)(本名バトジャルガル・チョイジルスレン、モンゴル出身、阿武松部屋)に化粧まわしが贈られた。昨年の九州場所で初土俵を踏んで以来順風に恵まれる24歳は「小田原は第2の故郷。全国に名を広げられるような力士になりたい」と感無量の表情だった。

 化粧まわしは青地に、校舎や小田原城、梅の花が刺しゅうされている。「相模湾とモンゴルの空をイメージした」と水野浩校長。阿武剋は「かっこいい。早くこれを着けて土俵に上がりたい」と相好を崩した。

 2016年、同校のモンゴル人留学生の先駆けとして来日した。相撲は未経験だったが持ち前のひたむきさと明晰(めいせき)な頭脳で成長。全国総体準優勝など頭角を現すと、日体大進学後の22年に全国学生選手権を制して幕下15枚目格付け出し資格を得て3場所で十両まで駆け上がった。

© 株式会社神奈川新聞社