ジュニアゴルフ日本代表に初選出「世界でも上位を」 工藤夏姫選手(青森県八戸市・根城中1年)

世界ジュニアゴルフ選手権出場が決まり、練習に余念がない工藤選手=8日、階上町の階上ゴルフガーデン
東日本決勝大会で優勝し、表彰状とトロフィーを手に笑顔を見せる工藤選手=4月21日(©IJGA2024)

 7月に米サンディエゴで開かれる世界ジュニアゴルフ選手権に、八戸市根城中1年の工藤夏姫(なつき)選手(12)が11、12歳の部女子日本代表として初出場する。工藤さんは4月に茨城県美浦ゴルフ倶楽部で行われた同選手権日本代表選抜大会・東日本決勝大会の同部門で頂点に立ち、念願だった世界への出場権をつかんだ。「楽しいゴルフ、自分が納得のいくゴルフをして、世界でも上位を目指したい」と大舞台に向け練習に励んでいる。

 東日本決勝大会11、12歳の部女子(5606ヤード、パー72)には18人が出場。工藤さんはドライバーショットやパットが好調で、初日を終えて70。首位と1打差の2位につけた。最終日は同組に優勝候補がひしめき「失敗できないというプレッシャーを感じた」というが、持ち前の集中力を発揮し最後まで落ち着いてプレーした。

 通算4アンダーの140で並んだ選手1人とのプレーオフでは、「支えてくれる両親や仲間のために(勝つ)」と強い気持ちで臨み、小学生の時からの目標だった世界切符を勝ち取った。

 6歳の時、ゴルフが趣味の両親と一緒に、岩手県安比高原で開かれた日本女子プロ選手権を観戦。イ・ボミ選手(韓国)のプレーに刺激を受け、本格的に競技を始めた。八戸市田面木小4年の時から各地のジュニア大会を転戦し、昨年10月にはJJGAジャパンジュニアゴルフオールスター10、11歳女子を制し、全国で初タイトルを獲得。本年度、県競技力向上対策本部の強化指定選手となった。

 平日は毎日学校から帰ると階上町の練習場に通い、休日は県内外のゴルフ場のコースに出て腕を磨く。身長150センチと小柄ながら230ヤードを飛ばすドライバーショットが強み。一方で「アプローチやパターが苦手」といい、距離の短いコースが多い海外での試合に向け課題の克服を図る。

 世界ジュニア11、12歳女子の日本代表には、工藤さんの同学年の友達で、西日本決勝大会優勝の寺町美友海選手(愛知)も選ばれた。工藤さんは「世界大会出場経験がある選手を見習い、仲間と協力しながら頑張りたい」と笑顔の中に闘志をのぞかせた。

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