井上尚弥 PFP1位復帰に異論飛び出す 米メディア「対戦相手のレベルを考慮していない」

井上尚弥

ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)の1位返り咲きに異議が飛び出した。井上は6日の初防衛戦でルイス・ネリ(メキシコ)に6ラウンドTKO勝ちし、9日(日本時間10日)に発表された、ボクシング専門誌「リング」のパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級差のない最強ランキング)の最新ランキングで1位へ復帰した。

昨年に世界ウエルター級4団体統一を果たしたテレンス・クロフォード(米国)を逆転した今回の発表を受け、米メディア「ボクシング・ニュース24」は「リング誌が、井上尚弥を選んだことには疑問が残る。井上は都合よく安全なスーパーバンタム級にとどまっており、〝サメ〟の餌食になりかねないフェザー級への転向を避けている」と主張した。

その上で、これまでの対戦相手も「ルイス・ネリはブランドン・フィゲロアにKOされた選手。井上は必ずしも一流選手を倒してきたわけではない。井上の勝利の多くは、同じような欠点のある相手との対戦によるものだ。ランキングをつくる人たちは対戦相手のレベルを考慮していないように見える」と疑問視した。

さらに、同メディアは「井上は素晴らしいファイターだが、クロフォード、カネロ、ウシク、ドミトリー・ビボルのようなレベルの相手と戦ってきたわけではない」と念押し。〝モンスター〟の実力を認めたくないようだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社